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J1リーグ第21節 ヴァンフォーレ甲府3-3ガンバ大阪

 耐えに耐えたガンバは66分、宇佐美がバイタルで受けて密集した甲府DF陣にドリブルを仕掛けると、ゴール前中央至近距離でFKを獲得。この直接FKに両チームが揉めて時間を置いてリスタートした遠藤のキックが、壁に入ったジウシーニョの手に当たってPKを獲得。GKにコースは読まれたものの、遠藤がコロコロでなく豪快に決めて67分にガンバが1-2と逆転。

 しかし、試合展開では55分頃から押し込まれる苦しい時間が続くガンバは、甲府が手を替え品を替えての工夫した攻撃にさらに自陣に押し込まれます。
 73分、甲府は右からのクロスをニアでスルーを混ぜて中央フリーのクリスティアーノにボールを繋ぐもシュートは大きく外れ、77分には左サイドからGKとDFの間に落ちる絶妙のクロスに対してニア・中央・ファーと3人が時間差で飛び込んでも合わせられず、決定力を欠いていました。
 するとガンバは82分にFW宇佐美に替えてDF丹羽、87分には司令塔&主将MF遠藤に替えて”守護聖人”MF明神を投入して1点を自陣に引いて守り切る策に出た・・・はずでした。

 が、明神投入直後のスローインから中央へ渡ったボールを受けた甲府CB山本の前が開き、シュートコースが見えると、右足を一閃したロングシュートは無回転ドライブがかかって豪快にゴールに決まり、2-2の同点に。
 さらに続く88分、勢いそのままに前に出た甲府が左サイドでクリスティアーノからのリターンを受けた阿部翔平が左足で入れたクロスがDFに当たったボールが・・・・なんとゴール方向に向かってGKの頭上を抜くファインゴールとなって甲府が3日前の天皇杯・関西学院大学戦と同様に2分間2ゴールの”中銀劇場”で一気に逆転。

 守りに入ったはずのガンバは追う立場となり、今野が転倒していた甲府の選手がタッチラインに蹴り出したボールも今野自身がボールを返さないぐらい褒められるはずもない反撃で猛攻を開始。再三パトリックを狙ったパワープレーが93分に実ります。左から今野が高精度のクロスを入れると、ファーサイドでパトリックが折り返し、倉田が頭から飛び込んで押し込み、3-3の同点に。

 6ゴールが生まれ、そのうち4つはゴラッソと言える打ち合いは、さすがにこれ以上のゴールは生まれずに、両者納得と不満共に入り乱れる3-3の壮絶ドローで終わりました。

「先制された試合での3得点をプラス材料に~監督には別の”逃げ切り策”や”守備の定義”の見直しを」

 この試合でポイントになったのは甲府が先制点を奪ったこと。5連勝時には全試合で先制点を奪っていたガンバにとっては先制されてから相手が引いた時に崩せるか?が大きな課題。従って、最近はパトリック狙いのロングボールを多用する単調な攻撃の目立つガンバの課題修正を観る機会となりました。
そうなった時の結果として3得点は見事だったと思います。実際の得点経過としては宇佐美の個人技やパトリックのパワープレーに主審の不明瞭な笛捌きとあっては、しっくりは来ない部分はあるのですが、被シュート数最少でシュートすら撃たせない甲府相手の先制されてからの3得点は課題払拭へ向けて自信にはなるでしょうから、長谷川監督の守備的選手の連続投入による消極采配での再逆転劇はあったものの、それはある意味結果論。3得点できた部分をプラスに捉えて次節以降に向かって欲しいと思います。

 長谷川監督の采配について少し言わせてもらうと、1点を守り切る方法とは何も自陣に引き籠るだけではないという選択肢を持ってもらいという事。交代させられた宇佐美と遠藤の2人を前に置いて、コーナーフラッグ付近でひたすらキープして時間を稼ぐのも”逃げ切り策”の1つです。宇佐美に守備意識を植え付けるという部分でも、宇佐美が驚異的な選手であれば、相手ボール時に前残りする事こそが相手への”抑止力という守備”になるので、この部分でも”守備”という要素の意味合いをもう少し広く考えてもらいたいですね。
現状、攻撃と守備を分けて考え過ぎてる部分が非常に多過ぎますので。

最後に選手採点をお楽しみください☆

<選手採点>

先発メンバー・・・・・・・・・・・・・・
GK東口順昭5.0もし本当にスーパーなGKならば3失点の中のどれかは防げたはず。GKとしての”違い”は見せられなかった。
DF米倉恒貴5.0阿部の欠場でサイドMFとの連携が皆無となっては攻守に機能不全もないが、ビルドアップでのミス痛い。
DF西野貴治4.5ビルドアップだけでなく、もう3試合は凡ミスを繰り返している。プレー内容とは逆にアジア大会メンバーに選出されているのも理解できないのですが、さすがに次節は先発起用できない次元に達したと思います。
DF岩下敬輔5.0これだけパスミスするのならパトリック狙いの放り込み多様の方がマシでしょうか?藤春のカヴァーもスムーズには行かず苦戦。
DF藤春廣輝5.5後方の選手の中では唯一攻撃姿勢を貫いて抵抗。守備面でもジウシ―ニョ相手に粘り強く対応。
MF遠藤保仁(87分まで出場)6.0宇佐美へのアシスト、PK弾といった得点に絡む働きよりも、この日はバイタルの守備でも利いていたので、終盤の交代は不可解。
MF今野泰幸5.0彼のロングフィードは受ける選手の足を止めてしまうセンスのないモノばかり。出来ない事をするのでなく、出来る事をより正確に、より速くこなすのが彼。その意味では選手間の距離感が悪いのは、彼のワンタッチプレーが皆無だったのが証明されてもいる。
MF岡崎建哉(45分まで出場)5.0ミドルシュートを放ったり、ボランチ経験を活かして流動的にプレーしたがテンポを出せずに前半で交代に。
MF倉田秋5.5守備面を気にしてか?積極的な仕掛けは全く見られず。それでも最後はゴール前で飛び込んで1ゴールと共に勝点も1点ゲット。でも「これでいいのか?」と言いたいガンバ同様に、彼のプレー内容が今のガンバを物語っている気がします。
FW宇佐美貴史 (82分まで出場)6.5交代させられても仕方ない運動量の低さだったが、相手は彼がピッチにいたら甲府はあそこまで前掛かりになれなかったのでは?豪快なミドルシュートで代表入りは確実でしょうが、PKに繋がったドリブル突破ではシュートまで行って欲しかったし、FKも自分で蹴るぐらいになった方が良いのかもしれない。
FWパトリック7.0ゴールこそなかったが、同点劇のアシストはもちろん、明らかに加入後最もポストプレーとしてボールを多く収めてくれた。苦しい体勢からでも鋭いシュートを枠内に放ってもいたので、コンディションも上向きなはず。世間は研究され始めた、などと言い始めるのでしょうが、実は彼は「進化」しています☆