第129話はスウェーデン代表とAIKソルナの本拠地、第21話に続きストロベリーアレ-ナ。寄稿したのは一年前になるがマンチェスター·ユナイテッド対アヤックス·アムステルダムを取り上げてしまい、AIKのサポータ-に申し訳なく思っていた。それでもあの日あの時は■2022年6月9日UEFAネ-ションズリ-グBグループ4/スウェーデン代表対セルビア代表。AIKの試合ではないからまたもや申し訳ない。とりあえず熱いサポーターの写真を挟むことにする。
◇◇◇◇◇

◆◆◆◆◆
入場者数は二万四千とキャパの半分にも満たない些か寂しい数字。大会前の組み合わせ抽選では前回の成績でスウェーデンはポット1、セルビアはポット4に振り分けられていた。初戦スロベニアとのアウェー戦を勝利しており、スタートはけして悪くない。一方のドラガン・ストイコビッチ:Dragan Stojković【1965年3月3日生】率いるセルビア代表もノルウェーには一点差の敗北ながらスロベニアに4-1と快勝しており、ここまではサプライズのないグループの勢力図。しかしこの試合はホ-ムチ-ムが完封負け。残り時間十三分で、クラエソンと中盤のクリストファー・オルセン:Kristoffer Olsson【1995年6月30日生】の二枚替え、更にギェケレシュも投入したがこの日のアンデション采配は奏功せず。その裏で連敗中のスロベニアが首位相手のノルウェーとドロー。この第三節が分れ目となり流れを手繰り寄せたセルビアがノルウェ-を抑えてA昇格を果たした。
◇◇◇◇◇

◆◆◆◆◆
この試合のベンチにはソティリオス・パパギアンノプーロス:
Sotirios Papagiannopoulos【1990年9月5日生】の姿があった。’18年の年明けのアブダビ遠征(北欧勢による調整試合)
依頼となる五年ぶりの代表復帰。FCコペンハーゲンからAIKソルナへの帰還したセンターバックはストックホルム生まれでAIKの下部組織出身。老いて最近はもの忘れが気になる頭の中を探してもフットボーラ-の中で、十六文字の姓は最も長くて覚えられない。その名前が示すとおりギリシャ北西部のエピロス地方、第二次大戦でナチスドイツの虐殺で知られるムシオティツァから移住してきた家系。2014年12月から短い期間ではあるがギリシャ・スーパーリーグのPAOKサロニキに在籍もしている。下写真は昨夏撮影した、ボールが緩やかに後方でまわされる際、保持者の名前を呟くのだが、彼が収めた時だけは「パパさん」で通した。
◇◇◇◇◇
ロシアでの八強入から四年でC降格
逆襲の切り札はデンマーク人監督
◇◇◇◇◇
さてC降格からEURO2024予選も敗退とあってはアンデション政権の終焉も仕方ない。後任にはトマソンが初の外国人指揮官として招聘された。’20年1月からマルメFFで監督を務めると、アルスヴェンスカン連覇を達成しているしUEFAチャンピオンズリーグ本選へと導いたのだから母国のお隣でも充分な実績。下のロシア語が並ぶ紙面はゼニト・サンクトペテルブルクと対戦した試合を取材した翌日のもの。現役時代はフェイエノールトでもプレーしたトマソンはポゼッションを重視するスタイル。UNLではチーム合計19得点でグループ首位でリーグB昇格を果たすのだが格下弱小国相手の大勝に落とし穴が潜んでいたのである。
◇◇◇◇◇

◆◆◆◆◆
UNLの上位リーグ(A・B)でグループ優勝したチームはおそらくグループ二位以内を確定させるだろうからグループCのスウェーデンが救済措置の対象となる可能性は低くはない。この時点でプレーオフ進出までは、ほぼ確定していたのだから保険加入済みとなるとモチベーションにおいても悪影響を及ぼしたのかもしれない。もし’22年のUNLでC降格を回避していればスウェーデンの北中米大会出場はなかったかもしれない。とはいえトマソンを予選途中で解任しポッター新体制で臨んだプレーオフ。アウェーでの一発勝負は圧倒的不利とも思われたが、対戦国は’21年のEUROで延長戦の末に屈したウクライナ代表。従って中立地ヴァレンシアでの開催となる強運は見逃せない。