123〗Estadio Metropolitano / マドリード

さて今回書きたいのは、グリーズマン擁護でもなければコナミのアンバサダー契約解除を批判したいわけでもない。今更ではあるが検証すると①ホテルスタッフに対する侮辱行為②その行為を携帯電話で動画撮影③その動画を公開④デンぺレの①~③の行為を笑顔で黙認した。以上がグリーズマンの罪状である。デンペレに関しては①で差別的要素もあるがグリーズマンに関して考えていたら、イタリアでの出来事を思い出した。ウェイトレスに声をかけても無視され、無表情でビアグラスをドンと置かれた際に泡が飛び散って服の袖が汚れた。日本なら一言文句も言いたくなるがイタリア語が話せるわけでもないので黙認。きっと東洋人が嫌いでこれも差別の一環だろうと。ところが数日後彼女がクビになっていたことを友人から聞かされる。誰に対しても接客態度が悪いのでオーナ-の怒りを買ったのが真相だった。人間として当たり前のモラルとマナー、そしてプロ意識の欠落だったのである。つまり差別ではなかったのだ。
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グリーズマンは日本の友人達に謝罪したのは年長者でありながらデンペレの愚行を咎めなかった事への反省である。しかし人種差別だとは思っていないだろうし筆者も賛同する。例えるならば器物破損の罪を犯したところ、破損した器物の破片で怪我をしたから傷害罪で訴えてやろうとする輩、半年前の恨みを晴らそうとする輩が現れたのであれば反論もしたくなる。
グリーズマンがファ-ウェイとの契約破棄に対して中国機関紙は”西側のレッテル貼り”と糾弾し、アメリカのファ-ウェイに対しての政治的迫害に加担する行為として悪者扱いした。そして「フランスにはこんな先進的な企業は存在しない」と論点のずれたコメントを恥ずかしげもなく報じている。事実関係は兎も角少なくともグリーズマンが悪意を感じた「とある人々」は韓国人でも、ましてや日本人でもなかったのは間違いない。ミラノ·コルティナ五輪で金メダルをを獲得した中国の人気モデル。故郷アメリカで批判される彼女の「専門家でないのでよく分からない」発言を聞いて、頭の片隅でグリーズマンの言葉が思い出されて今更文章にしたのが今回。
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最後の写真はポルトからマドリードに移動した着陸時。見下ろせば街全体が温かいテラコッタ色に覆われている。
スパニッシュ建築の住宅や建物は南欧らしい赤褐色の屋根瓦と白い漆喰壁を組み合わせたコントラストが美しい。この深みのある落ち着いたオレンジの街並が太陽光パネルを敷き詰めたことによりどす黒く変貌しているFUTUREだけは想像したくない。〖第百二十三話了〗
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝  ⏹️モデル:戸塚咲季