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フンメルスのユナイテッド移籍はプレミアを変える!?

ファン・ハールの就任後、金満クラブのように金を使うようになったユナイテッドは今夏も大きな動きを見せるといわれている。前述したフンメルスをはじめ、すでに獲得が合意したオランダ代表MFデパイ、アストンビラで孤軍奮闘を続けたFWベンテケなど、ビッグディール獲得の噂は絶えない。

私はただ金をかければ強くなるという考え方は受け入れたくないし、来季にユナイテッドがトロフィーを掲げる姿を見たいとは思わない。サッカーは団体競技であり、組織としてより優れたチームがチャンピオンになるべきだと信じている。
しかし、今回のフンメルス獲得オペレーションにだけは大きな期待を抱いている。フンメルスが優秀なDFなのは周知の事実だが、フンメルスの獲得はプレミアリーグ全体を大きく変える事になるかもしれないのだ。

☆プレミアにビルドアップの出来るDFはわずか

ユナイテッドはすでにフンメルスの獲得オファーに39億円を用意したと伝えられているが、フンメルスほどのDFにしては額が安い。今季のドルトムントの凋落ぶりを見ての価格なのだろうが、今夏ドルトムントの選手はお買い得だ。
フンメルスの特徴は1対1の強さに加え、MF顔負けのパサーであるという事だ。ドルトムントのビルドアップを大きく支援し、左右両足で小気味よくボールを散らす事が出来る。過去にはバルセロナなども獲得に乗り出しており、彼の技術は世界が認めている。

では、なぜフンメルスの獲得がプレミアリーグを変えるのか。それは現在のプレミアにビルドアップを得意とするCBがほとんどいないからである。今季のプレミアを制したチェルシーのG.ケイヒルとジョン・テリー、シティのコンパニ、マンガラ、
リヴァプールのシュクルテル、コロ・トゥーレ、ママドゥ・サコ、ユナイテッドのスモーリング、ジョーンズ、エヴァンスとビッグクラブにも数多くの「繋げないCB」がいる。攻撃の組み立てのほとんどをボランチがおこなっており、世界的に見てもこの状況はよくない。

国内ではよくとも、CLなどで後方から攻撃を組み立てられないのは大きな痛手だ。中盤の選手はCBのビルドアップを助ける作業にも労力を割く事となり、前線の人数が薄くなってしまう事もしばしばだ。

ユナイテッドがフンメルスの獲得をどう活かそうとしているのかは分からないが、来季のユナイテッドのビルドアップには注目する価値がある。フンメルスをただのワールドクラスDFと考えている場合はこの獲得オペレーションに意味は無いが、来季のチームスタイルを考えたうえでの判断ならば面白い。
現在のユナイテッドを見ていると、後方からゲームを組み立てる意思はあるように見受けられる。しかし、実行は出来ていない。今のユナイテッドはビルドアップ時にボランチから前線にかけての選手がマンマークを受けており、フリーでボールを保持できるのはCBのみとなっている。
しかしスモーリングやジョーンズはその状況を活かす事が出来ず、プレスを受けると簡単にパスミスをしてしまう。イングランドらしいといえばそれまでだが、世界基準に付いていくためにも改善すべきだろう。