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フンメルスのユナイテッド移籍はプレミアを変える!?

今季プレミアで首位を独走したチェルシーも、ビルドアップは実に拙い。ケーヒルやテリーは何度もGKにバックパスを出し、クルトワがイヴァノビッチやジエゴ・コスタといった高さのある選手に蹴り飛ばすというシーンを何度も目にしている。
彼らの得点パターンの多くは中盤でボールを奪ったところからスタートしており、後方からの組み立てでゴールを奪ったシーンはほとんどない。GKからのロングフィードも立派なビルドアップの1つだが、現在のチェルシーはそれしか出来ないチームとなってしまっている。

逆にアーセナルのようにDFラインから巧みにパスを繋ぐチームもいる。彼らの攻撃スタイルはプレミアの中でも別格で、どのチームからでも得点を奪う機能性がある(それが結果に反映されていないが・・・)。
しかしCBの質でいうとコシールニーもガブリエウもフンメルスには大きく劣る。アーセナルの場合はカウンターへの対応に脆さがあり、CBの1対1勝負でもあっさり負けてしまう事もある。単純な守備能力で判断すればチェルシーのDFラインには遠く及ばない。
フンメルスはその両面を兼ね備える選手であり、機能すればユナイテッドのサッカーが飛躍的に進化する可能性もある。さらにはプレミアのサッカー事情を変える可能性もあり、全チームがCLベスト16で消えた現状を打開するヒントにはなるかもしれない。

過去にも中盤で細かいポゼッションをおこなうシティのサッカーがプレミアに衝撃を与え、ポゼッションの文化が到来した事もある。それまでのダイレクトなフットボールだけでなく、リヴァプールの監督であるロジャースのようにスペイン仕込みの人間を多く招き入れる事となった。
フンメルスの獲得はいわばシティの進化系であり、現在のポゼッションを更に一段階上げる事が可能となるかもしれない。仮にユナイテッドが来季の優勝争いに顔を突っ込む事となれば、チェルシーやシティも彼らのDFラインを無視する訳にもいかなくなるだろう。

私の推測では来季のユナイテッドは優勝を充分に狙える位置につけると考えている。大型補強の煽りで序盤戦で躓く可能性は高いが、成熟すれば連勝街道を走れるようになるだろう。私の中では来季の優勝候補No1はユナイテッドだ。

それほどフンメルスの獲得には価値があり、CBがチームにもたらす影響は計り知れない。よくサッカーを始めた者はこう言う。「上手い者はFWに、体の大きい者や足の遅い者はDFに」と。幼少期に同じ事を言われた日本人も多いと思うが、この理論は全くの逆である。

「足元の技術に優れる者はDFに、ただ足が速い者はFWに」。上手い選手であればあるほどポジションを下げるべきであり、FWを務める選手が最も上手という理論は大きな間違いなのである。FWのシュートミスは許されても、DFのクリアミスは許されない。

そして現代のDFは攻撃の出発点となる事も求められている。まるでスーパーマンのごとく働かなくてはならないDFこそ、サッカーの中心地であるべきだろう。そしてベイルやイカルディといったFWの移籍話が主役になるのではなく、フンメルスの移籍話こそが中心地となるべきだ。