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奇跡のチーム レスターシティ

 今シーズンのプレミアリーグを語る上でレスターというチームの存在無しに語ることは不可能であろう。そんなチームの中心選手として日本代表の岡崎慎司がいることは同じ日本人としてこれほど誇らしいことはない。あの強豪ひしめくプレミアリーグでなぜレスターが優勝を遂げることができたのであろうか。

強豪チームの不振

 まず、挙げられる要因としては強豪チームの相次ぐ不振である。長年ビッグ5と呼ばれてきたマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、アーセナル、チェルシー、リバプールの強豪チームが軒並み波に乗れなかったことはレスター優勝の大きな要因であろう。
 昨シーズンの覇者チェルシーは序盤からつまずき、監督交代しても調子は上がらなかった。強固を誇ったDF陣は年齢の影響か失点を量産し、中盤で抜群の存在感を放ったマティッチ、セスクも軽率なミスが目立ちゲームを作ることができなかった。また、アザールの不調が今シーズンのチェルシーの象徴であったかもしれない。ベルギー代表の若き10番は厳しいマークもあり、ゲームから消える試合が多くあった。
 今シーズンも大型補強を試みたマンチェスター・ユナイテッドも補強の意味もなくシーズンを終えた。シュバインシュタイガー、シュナイデルラン、デパイ、マルシャルと活きのいい選手を揃えたが、チームとしてどのようなサッカーを繰り広げるのかが曖昧なまま終わってしまった感がある。結局はその場の選手のでき次第で、ポゼッションをしたいのかサイドを中心に攻めたいのか、チームとしてのスタイルが築けなかった。
 マンチェスター・シティに関しても、シルバ、トゥーレの全盛期の輝きは失われ、絶対的キャプテンのコンパニも怪我の影響で満足したシーズンを過ごすことはできなかった。CLではベスト4になったが、強いチームとしての印象はなく今シーズンを終える。

 そんななか唯一奮闘したのはアーセナルではあったが、大事な試合で勝ちきれない勝負弱さが目立った。今シーズンも相次ぐ怪我人でベストなメンバーで戦うことができなかった。この点に関してはもはや驚きはないが、下位チームに取りこぼす試合が多く、今シーズンも悪い意味で いつものアーセナルであったと表現をするしかない。

 リバプールはクロップ監督就任で今後が楽しみなチームであるがまだ成熟していない状態であった。

 このように強豪チームが全て調子が上がらないという異常事態が今シーズンのプレミアリーグであった。レスター優勝の要因としてこの点は見逃すことができないだろう。

ラニエリサッカーの体現

 もうひとつの要因としてはラニエリが求めたサッカーを体現できたことであろう。以前、ラニエリがインテルの監督を勤めたときに『長友のような選手が11人いれば良い』というようなコメントをしていた。私は半ば日本人向けに言ったリップサービスであったと当時思ったが、これはあながち本当のことであったように思える。
 全線から最終ラインまで全ての選手がハードワークをこなし、最後まで走りきれるチームを作った。全線から厳しいチェイシングを仕掛け、奪ってから素早く攻撃に繋げるサッカー。そんな中でバーディーが得点を量産したことは優勝に欠かせない要因であるが、各チームレスターのこの戦いの対策が立てられないままシーズンが終わった。正直レスターの試合を見てみると、プレミアリーグ覇者の試合を見ているようなチームではない。試合内容も下位チームと戦うときも圧倒的な試合であったことはほとんどない。それでもGKシュマイケルを中心に最後の最後で失点しない守備。カンテ、ドリンクウォーターは豊富な運動量で最終ラインから最前線まで顔をだし攻守両面で抜群の存在感を放った。特にカンテは全盛期のマケレレを彷彿とさせるような出来で、無くてはならない唯一無二の選手であったことは間違いないだろう。
 また攻撃の中心を担ったマフレズはレスターの中では特筆的な選手で攻撃のリズムを変えることができる選手であった。そしてツートップの岡崎、バーディーは全線から激しいチェイシングを仕掛け、バーディーは高い決定力でチームを幾度となく勝利に導いた。試合に出ている選手が全員ハードワークをこなし、相手に自由を全く与えないサッカーをラニエリはやりきった。ラニエリのサッカーを選手も理解し、体現させたことが今シーズン優勝できた要因であろう。

 最後に今シーズンブレイクを遂げたレスターの選手たちは移籍市場の注目株として挙げられることは間違いない。多くの評論家の予想では来シーズンの優勝は他のチームであることも間違いないだろう。ただ、私としてはレスターの選手たちには来シーズンもレスターのユニフォームを着てプレミアのピッチに立っていてほしいと思う。そんな中で来シーズンも奇跡のチームとしてプレミア連覇を成し遂げることを期待したい。

About the Author:

幼稚園からサッカーを始め、中学高校と主将を務める。セリエA全盛期のユベントスに魅せられ、以来イタリア代表およびユベントスの応援を続けている。

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