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目指すはサンフレッチェ広島のMF青山敏弘!【ASハリマ・アルビオンMF武田裕季インタビュー】

―――最後にお仕事についてもお聞きしますが、今は何時から何時までの勤務ですか?
(武田)「8時半から17時20分まで、サッカーをするようなスポーツ施設の管理をしています。業務的には何でもやっていますけど、それこそ芝刈りもしています。」

―――それは客観的に観ても楽しそうで、有意義な経験に思えます。
(武田)「そう思います。良い経験をさせてもらえているなと実感していますし、スポンサー企業の皆様に本当に良くしていただいています。感謝しています。」

―――本日は試合直後にも関わらず、ありがとうございました。

ザマーやマテウス、現在の長谷部誠を想起させる“フォア・リベロ”

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 ハリマはサンフレッチェ広島のように最終ラインから繋ぐ緻密なパスワークから攻撃を構築するようなチームではない。当然、チーム編成も違う。だからこそ、武田のような展開力を武器とするMFが個人の部分で“違い”を作らなければいけない。“青山敏弘役”“森崎和幸役”を兼任しなければいけないのだ。

 武田は田渕監督の意図するサッカーとは一見違うプレースタイルを理想としていそうなのだが、面白い事に田渕監督もそれを理解しているがゆえ、武田に対してはサンフレッチェのボランチコンビのような緻密な部分でのアプローチを行っている。

 現在の武田のプレーを観て想起させるのは、男子のドイツ代表としてプレーしていたマティアス・ザマー氏(上記写真)やローター・マテウス氏だ。彼等は中盤でゲームメイカーとしてプレーしながら、その後は最終ラインへコンバートされた選手だった。それでいて攻撃の起点となり、チームのボール保持時には中盤のエリアまでポジションを上げてプレーしていたため、その役割は“フォア・リベロ”(前に出るCBの意味)と呼ばれた。

 実は現在のドイツでは昨季4位へ躍進した新興クラブ=ホッフェンハイムで、本職はMFのケビン・フォクトがこの“フォア・リベロ”の役割を担っており、アイントラハト・フランクフルトに所属する日本代表の主将MF長谷部誠も、このポジションと役割を任された事で、33歳のベテランにして更なる進化を見せている。ここ15年ほどは全世界共通であまり使われなかった“フォア・リベロ”だが、現在になって再び“旬”を迎えているのだ。

 今季ボランチとしてプレーしていた武田は、武器とするロングフィードで敵のサポーターをも唸らせるプレーを披露していたが、抑えられる試合もあった。良く言えばダイナミック、悪く言えば大味なプレーをしていた。

 ただ、田渕監督から新たに託された役割をこなす現在の武田は落ち着いていて、チーム全体への影響力もある一回り大きな存在に見える。今は“森崎和幸役”としてのプレーが多いが、本人の理想とする“青山敏弘役”のプレーをもっと出せるようになった時、武田のポジションは“フォア・リベロ”と表現されるのかもしれない。いや、“武田ロール(役)”や、このポジションの第一人者=“皇帝”フランツ・ベッケンバウアーならぬ、”タッケンバウアー”といった新しい名前が良いのかもしれない。

 そして、そんな武田がCBとしてプレーするようになったハリマは、ボールを持ちながら安定してハーフウェイライン付近までDFラインを上げられるようになっている。ボール保持時にビルドアップが安定したので、無理にラインを上げる事を意識する必要もなく、自然と攻守のバランスが上手く噛み合うようになった。まるで今季のハリマのチーム状況は武田のキャリアの成長曲線を辿っているかのようだ。

 逆転でのなでしこリーグ1部昇格を狙うハリマ。現在はチーム力をもう1段階引き上げるための再構築中だが、その中で大きな役割を担う武田は、なでしこリーグ2部どころか、1部のチームにもいない類まれな選手へと進化と深化を遂げようとしている。男子顔負けのキック力を持つ選手でもある武田は、今までの女子サッカーの常識を覆すような選手になるかもしれない。

【プロフィール】


名前:武田裕季(たけだ ゆき)
身長:165cm
体重:58kg
所属チーム: 広島文教女子大学付属高等学校→大原学園JaSRA女子サッカークラブ(現・AC長野パルセイロレディース、2008-2009)→伊賀フットボールクラブくノ一(2010-2012)→アンジュヴィオレ広島(2013-2016)→ASハリマ・アルビオン(2017-)
ポジション:DF・MF
背番号:8
代表歴:U20日本代表候補
なでしこリーグ通算:130試合出場7得点(なでしこリーグ1部:17試合0得点含む)
今季リーグ戦:10試合0得点