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J1リーグ第31節 ガンバ大阪VSベガルタ ~柔軟性の果てに待っていた泥試合

 93分、ついに粘り続けた守備も決壊。

 中盤からゴール前に入れたボールをガンバDFが跳ね返したセカンドボールに対して、柳沢が経験値の高さを感じさせる動きで誰よりも落下時点に動き出し、今野と丹羽を交わしてのトラップからエリア内に侵入。慎重に放たれた左足でのシュートが決まって1-1の同点に。

最後はハモン・ロペスにもチャンスがあったものの、これは決まらず。
追加タイムまでリードしながら、一転して負けてもおかしくない試合は1-1のまま終了。

翌日に行われた試合で勝利した首位・浦和レッズとは次節で直接対決が待っていますが、残り3試合で勝点差5という優勝には厳しい状況に追い込まれました。

研究されているトランジションサッカーと限界が見える柔軟性~すでにポゼッションで崩せない長谷川ガンバのジレンマ

 最近になってやっと「今のガンバは堅守速攻で得点を奪い切る」とマスコミ関連で報道され始めました。(僕はそれを随分前から指摘してましたが)

 しかし、実際の試合を毎試合レポート書くためにも観ている僕してはこの論調もオカシイ!!

 実際はここ5試合で考えると、第28節の川崎戦以外はポゼッション主体になっています。というか、攻守の切り替えから長谷川健太監督の言う”ファストブレイク”なる速攻で仕留めるカウンター主体の攻撃がマスコミに書かれるぐらいなので、すでに他チームに現在のガンバの得意の攻撃方法が研究されています。伴って、相手チームはガンバに”ボールを持たせています”

 パトリックのフィジカルとスピードに任せた速攻を狙うロングボールは相手が引いた状態ではスペースがなく使い道がなく、そのパトリックが相手を引き付けられないために、より徹底マークを受ける宇佐美には前を向いて仕掛けるスペースができない悪循環です。

 西野朗監督時代の絶頂期と言える2004~2008年ぐらいまでは、相手に”ボールを持たされ”ても、「ボールをくれてありがとう。引かれても崩させる術は何とでもある」と言わんばかりのポゼッションサッカーをしていたガンバが、今ではポゼッションを握ると逆に試合運びが不味くなるという試合がずっと続いています。

 これはリーグ最多得点数を記録しながらもリーグワースト2の失点数でJ2降格に至った2012年を反省材料としたため、2013年から指揮を執っている長谷川監督が守備の約束事の徹底からチーム作りを行って来たためでしょう。2011年の西野監督ラストイヤーをクラブ史上最多勝点の70(リーグ戦順位は3位)で終えてから、従来とは逆方向からのアプローチでJ1の優勝争いへする舞台にまで戻って来たガンバでしたが、ここへ来て大きな壁にぶち当たっています。

 それも従来は得意としていた部分が課題に挙がっているのですから、ジレンマと言えば聞こえは良いものの、実際はそこへ取り組む選手達からすれば複雑極まりない部分でしょう。

 具体的に言えば、従来は中盤でポゼッションしている時は両サイドバックが攻撃参加してワイドで起点を作る事でバイタルエリアのスペースを創出し、そこを遠藤保仁、二川孝広、橋本英郎、明神智和、武井択也あたりが絡んで相手を自陣に押し込んでの自由自在の攻撃を仕掛けていました。

 しかし、現在はボールサイドのサイドバックしか追い越す動きはせず、サイドチェンジを使ったとしても、バイタルエリアを経由するよりも、同サイドを突破していく事を優先せざるをえない状況です。なぜなら、従来よりもゴール前に割く人数が少ないから。それがテクニックによるゴール前でのワンツーを使えても、3人目の動きで相手を撹乱するようなパスワークにはならない物理的な現実と言えるでしょう。

 いつかはぶつかる課題だとは思っていましたが、ついに大きな壁にぶつかったと言えるかもしれません。とはいえ、ポゼッション→カウンターへの移行は、南アフリカW杯での日本代表の直前シフトで成功を収めたように変更は可能ですが、カウンター→ポゼッションとなると・・・。

 それでも”相手にボールを渡さない事こそが最高の守備”とも言えるのは論理上間違っていないわけで、それを取り入れるのは以前それを待ち合わせていたガンバにあっても今すぐに取り戻せるモノではないでしょう。

 本格的にポゼッションを導入するには監督交代も必要ですが、今後どのような方向へ舵を切っていくのか?
 長谷川監督、フロントの決断は如何に?

 サポーターの意向も含めて動向を注視したいと思います。

 では、最後に”最後の個人採点”をお楽しみ下さい☆

先発出場
選手 採点 一言
GK東口順昭 6.0 シュートストップよりも、レスポンスの速さやクロス対応の強さで安定感で際立つ貢献。
DF米倉恒貴 5.5 効果的な攻撃はなかったが、球際の強さを見せる。
DF丹羽大輝 6.0 失点場面で今野と見合う以外は鉄壁。クロス対応でも強さを発揮できるようになってきている真のDFリーダーだが、やはりこのミスで再び責任を取らされるのだろうか?
DF岩下敬輔 5.5 とにかく対人、高さで強さを発揮するが、何もかも蹴り出す姿はJリーグ初期を思わせる。だから長谷川監督の戦い方と共に石器時代と表現したくなる。
DFオ・ジェソク 6.0 Jリーグで最強の攻撃力を持つである右SB菅井直樹が完全に沈黙。対面する右サイドMFは彼に勝てないと見るや頻繁に交代させる1対1の強さを発揮し続けた。
MF遠藤保仁 6.0 考える事を放棄するような選手が多い中でインテリジェンス溢れるプレーを続けて攻守に絡んで球際でも強さを発揮し、先制点のお膳立てなど広範囲で存在感。
MF今野泰幸 5.5 選手間の距離が良い時は良いが、基本的に視野確保が甘いためパスに意外性と次の展開を想起させる意図がない。広範囲で絡めているが、プレーは小さい。
MF阿部浩之 5.5 明らかに疲労困憊。カウンターの起点にも守備ブロックの一端としても替えが利かない存在だが、もう負傷欠場寸前ではないか?
MF大森晃太郎 6.0 ゴールシーンは一瞬だけ宇佐美かと勘違いするスケールの大きさ。
FW宇佐美貴史(77分まで出場) 5.5 髪の毛染めてる場合ではない。23試合(先発20)出場で8ゴール8アシストはガンバのFWとしては失格。でも考える事を放棄した前半と違い、後半はゴール前で勝負する意識が見えた。
FWパトリック(88分まで出場) 5.5 上本に苦戦しながらも最低限のプレーは出来た。野球で言うと、先発ピッチャーが5,6イニングを投げて3失点以内で抑える”クオリティ・スタート”のようなイメージ。