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アジア杯準々決勝、日本 vs UAE【選手採点&寸評】

日本代表1(PK4-5)1UAE代表
得点者
【日本代表】柴崎(81分)
【UAE代表】マブフート(7分)

“中東包囲網”に引っ掛かり、“中東カップ”はPK戦で敗退

【マッチレポート】不安定な入りから電光石火の初失点で

 

 日本は今大会のグループDに入り、対戦順や実力的に大きく劣るパレスチナが同組に入っていため、3試合目まで準々決勝進出が決定しませんでした。そのような事もあり、バビエル・アギーレ監督はグループリーグの3試合全てで全く同じ11人の先発メンバーを起用。そして、この日も対戦相手のUAEより試合間隔が1日短い中2日という状況でしたが、4試合連続同じメンバーでスタートしました。

 UAEは中東勢4ヶ国が揃ったグループCを2位通過。天才肌の左利きのMFオマル・アブドゥルラフマンを軸に娯楽性溢れる攻撃サッカーで魅せるプレーを披露していました。オマルも含めて2012年のロンドン五輪出場メンバーが多く登用されているのが現在のUAE代表です。オマルは中村俊輔に非常に似たプレースタイルを持っています。俊輔よりもフィジカルコンタクトは強いのでドリブルも多いのですが、同時に判断力にも秀でているため、ワンタッチでシンプルに捌いてもらい直したり、あるいは自らは囮になる事を選択する事もできる賢い選手です。司令塔の彼を軸に初戦からカタールを相手に4得点する攻撃サッカーを披露していますが、中盤を経由するサッカーとしては同じ土俵に上がる日本の方が有利でしょうか?

 試合の方はグループリーグのボール支配率63%で全体2位だった日本が、同3位の60%だったUAEを相手にボールを持つ展開になり、開始早々から乾のドリブルシュートや、CKから岡崎のヘッドなど惜しいシュートを放ちます。

 しかし、7分。日本の左サイドでUAEのパスワークを奪い切れず。ハーフライン付近からUAEの正確な浮き球のロングフィードが日本のDFライン裏に。これを抜群のスピードでエリア内に抜け出したマブフートが完璧なトラップから巧みにシュートを決めて0-1。この得点の前にも左からGKと1対1に持ち込むようなスピードを見せていた事もあり、この得点はアーセナルのテオ・ウォルコットのようなシュートまでの電光石火のプレーでした。

 追う立場になった日本は18分に右サイドから高徳がDF2人を交わしながら左足でファーサイドへカーヴをかけて上げたクロスを、フリーの乾が頭で合わせたシュートがGK正面という決定機があったものの、疲労のためか?過去3戦のような最前線からのプレッシングが遅く、ボールを追っても奪い切れずに逆サイドまで展開されてしまうような場面も目立ちました。

 次第に落ち着きを取り戻した日本と、リードして引き気味になったUAEの構図もあって、30分以降は日本が主導権を握りました。しかし、セットプレーやミドルシュート、サイドからのカットインしてのドリブルシュートなどは見せたものの、アイデアのあるプレーや身体以上に頭の切り替えが遅いプレーが続き、UAEの守備を崩せないまま前半終了。UAEの1点リードで折り返しました。

困った時に2大若手のホープが救うも、主役が崩れて敗退

 1点リードされた日本は後半開始から乾に替えて武藤を投入。その武藤は左サイドだけでなく、どんどん積極的に仕掛けては中にも動き出して好機を構築。

 54分にはこの試合初めてというぐらいの遠藤の右からの最高のクロスが相手DFの頭を越えて中央フリーの武藤へ。しかし、真っ直ぐ狙えば枠には入るはずなのに巧みに枠を外す武藤。