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J1リーグ第23節 サンフレッチェ広島0 – 1ガンバ大阪

ザッケローニ体制からアギーレ体制への変化で揺れる日本代表の未来像を映す鏡こそ現在のガンバ

 後半はシュート2本に終わったガンバ。思い返せば、中断明けリーグ初戦の甲府戦も後半はシュートなしで勝利するような試合もありました。もはや、これは現在のチームの特徴なのかもしれません。
J2降格へ至ったガンバが、現在はシーズン終盤へ差し掛かる時期にJ1で唯一の3冠の可能性を残す成績を残せるまでに立ち直ってきたのは中断明け9試合で5失点5完封という堅守を築いている守備面の充実。逆に攻撃面では得点数こそ多いものの、単純なカウンターが多く、従来の魅惑の攻撃的サッカーを披露しているとは言えません。
しかし、この特徴を出している要素は攻守の切り替えの速さにあるのは明白。そして、それを題して、”トランジションサッカー”と呼んでいいと言えます。

 思えばJ2へ降格しても、昨年のガンバは味気ない試合も多くあり、J1で勝てるようになってきた現在でも上記のような従来のガンバとは違って物足りなさを感じる勝ち試合も多くあります。
それらはブラジルW杯で惨敗した日本代表と共通する点もあるのではないでしょうか?本当は1年前のコンフェデレーションズカップから分かっていたとはいえ、本大会でも失点過多で惨敗したアルベルト・ザッケローニ監督が率いたザックジャパン。そして、ハビエル・アギーレ新監督が就任したものの、ウルグアイとベネズエラ相手に試合内容的に煮え切らない試合を続けてしまったアギーレジャパン。
今は味気ないものの、そこからの再建を託されたアギーレも、ガンバの長谷川監督と似たタイプであり、チーム状況も2年前のガンバと現在の日本代表は恐ろしいほどに似ているように思います。

 このコラムをお読みいただいている方々は日本代表や海外サッカーよりもJリーグを応援する傾向が強い方々で構成されている割合が高いと思いますが、そんな皆様には現在のアギーレジャパンを「つまらない、面白くない」と捉えるよりも、「ガンバのようになっていくのか?」と思いながら再建を楽しむ観戦方法もあるのではないかと思います。
また、アギーレジャパンについて友人、知人、同僚などと話す機会があれば、「今のガンバに至る流れ」を話してみたり、「アギーレジャパンを映す鏡は近年のガンバだよ」と言ってあげて、日本代表にしか興味のないサポーターをJリーグに引き込むお話を巷でしても面白いのではないでしょうか?それぐらい説明がつきやすい理路整然とした比較対象がガンバと日本代表であると言えますよね?
そういった巷の会話から日本サッカーを育てるという意味でも、「アギーレジャパンの未来像を映す鏡はガンバ」という言葉を多くのサッカーファンに届けて欲しいと思います。

 では、最後に個人採点をお楽しみ下さい☆

<選手個人採点>
先発出場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

GK東口順昭 6.5 決定的ピンチはなかったものの、相手のサイド攻撃や後半の猛攻にも動揺せずに執拗な時間稼ぎも遂行する余裕ぶりで今季9度目のクリーンシート達成。
DFオ・ジェソク 6.5 どちらかのサイドに固定されずとも十二分に攻守で貢献する姿勢に感動。
DF丹羽大輝 6.5 鋭いクロスに懸命の足裏クリアや、読みの利いたカヴァーリングで”山口智の後継者ぶり”発揮して完封に大きく貢献。
DF岩下敬輔 6.5 雑なプレーが多かったものの、空中戦の強さはいつも以上に際立っていた。丹羽にラインコントロールを託したぶん、ストッパーとしての力量が最大限発揮された。
DF藤春廣輝 6.5 苦しい時間でもカウンターの好機を作り、クロス対応の守備でも懸命に対応し、しっかりと主力と言える立場までは復活。
MF明神智和(73分まで出場)7.0 誰にもできないミョウさんの専売特許と言える中盤でのつぶし、ボール奪取、セカンドボール回収で勝利に大きく貢献。誰もが選ぶMOMでは?
MF阿部浩之 6.0 もはやボランチまでこなしてしまうオールラウンドプレーヤー。それでありながらアべシャビンらしい鋭い弾道のシュートを放つなど存在感が際立つ。
MF今野泰幸 6.0 彼のボール奪取力を軸にトランジションサッカーは成り立っている。しかし、ボールロストも多かった。
MF遠藤保仁 6.5 前半は頭脳的なプレーで局面での数的優位を作り、後半は1人で多数のDFを引き付けてボールを収めた。
FW宇佐美貴史(86分まで出場)6.5 たった1人で打開して決定機を演出し、フィニッシュまで至る。世の中では”サプライズ招集”という言葉が流行っているようだが、宇佐美の”サプライズ不招集”なんて言葉は流行らないか?
FW佐藤晃大(62分まで出場)6.0 動き出しの良さでカウンターとポゼッションのどちらにも貢献。「技術的には不足しても、タイミングが合えば何とかなる」という部分が先制点のアシストに見えた。そして、それが”非テクニシャン”の武井がガンバの中盤にフィットした理由だった。彼もそうなのかもしれない。