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サッカーとの思い出③ 〜本格的なプレー、稲本潤一との対戦

 

ガンバジュニアユースは受けずとも、
  トレセンで”あの大型MF”と同じピッチで対決

 そんなプレーではセレッソ色が大いにありながらも、僕はガンバファンクラブに入りました。当時は万博のゴール裏が芝生席になっており、その芝生席にはファンクラブの会員カードを見せれば無料入場が出来たのです。

 この無料入場により、97年にカメルーン代表FWパトリック・エムボマが来たシーズンは何度も万博で生観戦しました。中学生でも1人で観に行きました。ベルマーレ平塚との開幕戦での“あの180度回転リフティングボレーシュート”も現地で観戦しました。あの瞬間、ゴール裏ではお酒が宙を舞い、実は相当に酒臭くなっており、中学生の僕は酔っ払いそうになっていたのを覚えています。

 そして、この試合のピッチには欧州クラブへの移籍のパイオニアとなったMF中田英寿さんや、日本へ帰化して大活躍してくれたFW呂比須ワグナーやGK小島伸幸さんといった日本代表選手がいたのですが、ある高校生が1人だけ開幕戦先発デビューを果たしていました。

 それが、先頃“北の大地”への移籍が発表されたガンバ下部組織出身のMF稲本潤一(現・コンサドーレ札幌)。当時は“最年少”がつく記録を次々と更新していく彼と、実は僕は対戦経験がありました。

 ガンバジュニアユース(主に中学生部門)のセレクションがあり、僕の中学校のチームメートも相当数が“受験”した中学1年生の秋。僕は経済的な事もあり、このセレクションは受けませんでした。受験料だけで確か5500円でした。そもそも中学生相当になるジュニアユースのセレクションですから、ガンバが当時から下部組織は日本屈指のレベルにある事以上に、すでに中学生である自分達は不利な立場であると認識していました。小学6年生が受けるセレクションである、と。小学生でサッカーができる子供達を羨ましくも思ってましたが・・・。

 そして、そんなガンバのセレクションとは違って、僕はサッカー部の試合では両足でコーナーキックを蹴ったり、サイドチェンジやインサイドキックで上げるセンタリングを武器にしたプレーが認められ、中学1年の後半にはトレセンやブロックなどの選抜チームに選ばれる機会が出てきました。そこでは高校年代のチームと対戦する事で高い経験値や競争力を付ける事を養う練習試合も組まれており、その時にガンバユースと対戦。そこに稲本潤一の姿がありました。

 稲本さんを知ったのは1996年の夏。彼が高校2年生の時、イングランド北東部の名門ニューカッスル・ユナイテッドとのプレシーズンマッチでした。当時は毎年夏には欧州クラブがプレシーズンマッチでJクラブと対戦しており、僕もイタリアの名門で、アルゼンチン代表FWガブリエル・バティストゥータとポルトガル代表MFマヌエル・ルイ・コスタ擁するフィオレンティーナがガンバと対戦した試合を観に行きましたし、このニューカッスル戦も観ました。

 その試合を観たので、まだユース所属だった稲本さんと、実際に同じピッチで対戦する時、直ぐに「あの人だ」と、分かりました。そして、僕が対戦した稲本さんはFWでした。中学生の時はFWだったようです。結局、その試合はボロ負け。FWで選出されながらFWをやらせてもらえない僕は左サイドMFとして起用されていました。FWで起用されないだけで泣いたりしていた情緒不安定な僕でしたが、ボールを奪われて稲本さんに渡った時、ポジション崩してでも奪いに行きました。そして、次の瞬間にサッカーに対する眼が変わりました。ボールを奪いに行ったのに、僕は稲本さんに吹っ飛ばされました。僕は中学校の試合で倒された事など1度もないし、どちらと言えば倒す方だったため、本当にカルチャーショックでした。

 そんな稲本さんが対戦したニューカッスル・ユナイテッドには、前回の項でご紹介した僕が大好きなコロンビア代表FWファウスティーノ・アスプリージャ(写真)も移籍して来ていました。その試合観るまでアスプリージャがニューカッスルに移籍したのは知らなった。インターネットどころかスマホが普及し、そうした情報は小学生でも直ぐに手にできる現在が羨ましくもありますね。

 以上、本日はこの辺りまでにしておきます。次回はエムボマを観た時の衝撃と、それに反比例して個人に頼ったサッカーへの危うさ、逆にフランスW杯で組織的な攻撃サッカーを披露したオランダサッカーへの憧れについて語らせてもらいたいと思います。