ボイスは、社会彫刻(すべての人間は芸術家であり、社会全体を一つの芸術作品にできるという概念)を提唱しドイツ人ア-ティスト。ヘルツォーク&ド·ムーロンの建築も、周囲の環境や人間との関わり合いを重視した社会彫刻として位置づけられる。
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エムベパ ヤマル ケイン···そして神の子 真の「アメリカに愛されている男」は誰なのか
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つまりボイスは、美術館を訪れた人々が飾られた作品を観賞することで完成する従来の芸術表現から、その一歩先への踏み出したのである。観賞した人々が起こす行動こそが重要であると考えたうえで様々な手法を生み出し提示し続けた。中でも1974年5月に発表した《私はアメリカが好き、アメリカも私が好き》。現代人と、先住民から神聖な動物と崇められたコヨーテ。両者がニューヨ-クの金網で仕切られた画廊の中に一週間閉じこもって生活を共にしたパフォーマンス作品。先住民への迫害などアメリカ社会の抑圧を批判するコンセプトで、この現代人をボイス本人が体験している。芸術の境界を日常生活や教育/経済/政治更には地球レベルの環境問題にまで押し広げたボイスは、ヘルツォーク&ド·ムーロン以外にも七十年代以降世界中の人々に多大な影響を与えた。筆者もその中の一人。サッカーを単なるスポーツではなく広義の文化の視点から多角的に捉えるこんなコラムを連載するようになってしまったのだからボイス教の信者。秘密組織なのでお布施を払う必要はない。
さて遂に出揃った四強ではあるが、前回と同じアルゼンチンとフランスの決勝になる可能性もあれば二年前のEUROと同じスペインとイングランドの顔あわせも。最後に「私はアメリカが好き、アメリカも私が好き」と言えるのは、’23年夏からマイアミに拠点を移し同胞の大声援を背に受ける神の子メッシに結局なってしまうのだろうか。〖第百五十七話了〗
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:鳴成美鈴