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新天地を選んだ日本人

 今回は今シーズン自らが戦う主戦場を変えた選手、清武弘嗣と酒井宏樹にスポットを当ててみたい。

 両選手とも昨シーズンはハノーバーに所属し、チームは二部に降格という結果に終わった。そんな中で彼らが今シーズンに向けて取った選択は新天地に移籍をするというものだった。この選択に対し様々な意見はあるだろう、特にハノーバーのサポーターの方は特別な思いを抱いていることは間違いない。私個人も移籍を多く繰り返す選手よりもひとつのチームに長くいる選手の方が好きであるが、彼らの移籍という判断は間違いではなかったと思う。

清武弘嗣

 彼が今シーズン挑む舞台は世界一のリーグ、リーガエスパニョーラだ。レアル、バルサ、アトレティコと強豪ひしめくリーグで戦うことになる。しかも彼が移籍先に選んだチームはヨーロッパリーグを3連覇中の強豪セビージャである。セビージャから移籍のオファーがくること自体すごいことであるが今彼はスタメンとして堂々とプレーしている。元々清武のプレーはスペイン向きだったのかもしれない。卓越したボールコントロールに加え、正確なプレースキックは現在チームでも重宝されている。セビージャのサッカーも非常に魅力的なサッカーである。サイド攻撃を中心に後ろから選手が続々と追い越し最終的にはゴール前に三人四人と詰めている。もちろん全体的に前がかりのため失点数も今は多いが見ていて非常に面白いサッカーである。前線の選手たちは常に流動的に動いてるため右、左、中央どこでもそつなくこなす清武にとっては非常にやり易そうに感じる。今だにリーガの舞台で輝きを継続的に放った選手はいない。清武弘嗣、彼が新たな扉を開いてくれることを期待しよう。

酒井宏樹

 

 彼もまた他国リーグに挑むことになる。リーグアンの名門マルセイユである。近年は調子自体を落としており、強豪と呼ぶには少し物足りないがフランスきっての名門であることは間違いない。酒井の移籍もまた良いチームに移籍できたと思う。ハノーバーではどちらかというと守備に重きを置き、元々のポジションは低い位置でプレーすることが多かったが、移籍先のマルセイユはサイド攻撃も多く、酒井が高い位置をとることが多い。近年はクロスの質に疑問符が持たれていたが、それは彼が中々良い位置でクロスをあげることがなかったことも要因だろう。マルセイユでは良い位置でクロスを供給する場面も見られるため彼のアシスト数が増えるのも時間の問題であると思う。唯一気がかりなことは守備面だ。ドイツに渡り守備の力は格段に向上したが、リーグアンの選手は個人で仕掛けてくる選手が非常に多い、特にサイドの選手は自分のスピードやドリブル技術に自信を持つ選手、で個人で打開する選手がほとんどである。酒井がそんな選手相手にどれだけ戦えるかは非常に楽しみである。またここで酒井自身更なる成長を遂げることが出来れば日本代表にとっても大きな収穫になる。

 今シーズンチーム降格という立場から新天地を求めた二人。お互いが選んだチームは非常に個性を活かせるチームであろう。今シーズン二人の飛躍の年となることを期待したい。