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迫力溢れる攻防の大阪ダービーは蒼黒に軍配!!

【ベンチ入り】
GK16.河田晃兵、DF4.藤春廣輝、MF17.明神智和、27.内田達也

”最も重要な試合”に全試合先発のCB岩下が出場停止~ジョンヤが今季リーグ初出場でDFリーダー・丹羽に期待

 ガンバはブラジルW杯による中断をリーグ16位と言う降格圏で迎えたものの、中断明け後の5連勝で一気に盛り返し。その連勝ストップ後はやや停滞したものの、新潟を5-0で粉砕して復調し、カップ戦含めた5連戦の過密日程へ突入。
そのカップ戦ではナビスコカップの準々決勝で阪神ダービーとなる神戸との対戦を2試合合計4-1で勝利して準決勝進出。続いて迎えた天皇杯の4回戦ではJリーグを2連覇している広島と対戦。各代表戦招集により主力欠場やリーグ戦を見据えた温存もあって、両チーム大幅にメンバーを入れ替えた試合となったものの、ガンバは中盤をダイヤモンドで組む新たなオプションによる広島対策を成功させて1-3と勝利し、ベスト8進出。直後のリーグ戦でも広島相手にダイヤモンド型の中盤が機能して連勝し、実にリーグで唯一のJ1リーグ、ナビスコ、天皇杯の3冠の可能性を残しています。

 迎えたこの日の”大阪ダービー”。J2降格もあって、主力選手の入れ替わった現在のガンバにはACLやカップ戦決勝の経験が少ないため、シーズンの中で”最も重要な試合”はタイトルマッチではなく、このダービーに。そんなダービーに今季リーグ戦全試合先発出場を続ける守備の要・CB岩下敬輔が累積警告で出場停止。替わって先発に抜擢されたのは今季リーグ戦では初出場となる金正也。アジア大会派遣で西野貴治も欠場するCBコンビが穴と言われながらそれ以上のプレーを見せる丹羽大輝とのコンビでダービーに挑みます。また、広島との連戦時のダイヤモンド型の中盤ではなく、従来の”ガンバの4-4-2”でスタートしました。

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【マッチレポート】 流れはセレッソにあったものの、耐えて耐えて”自分達のサッカー”でなく、”自分達の時間”を作って先制

 セレッソは岩下と同様に累積警告で日本代表MF扇原貴宏が出場停止。負傷明けのブラジルW杯の主力MF山口蛍も負傷再発で欠場し、”8億円2トップ”の元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランと元ドイツ代表FWカカウもベンチスタートとなり、下部組織の監督を長年務めていた大熊裕司新監督は下部組織出身の永井龍と杉本健勇の2トップを採用。代表級ボランチの欠場には急性虫垂炎から復帰した長谷川アーリアジャスールが入りました。

 前半は開始早々にガンバが速攻からパトリックの落としを阿部がダイレクトで狙った強烈なミドルシュートがGKを強襲したものの、ぺースを握ったのはセレッソ。最前線から若い2トップが猛然と激しいプレッシングを敢行し、チーム全体も連動した高い位置でのボール奪取やショートカウンターまで繰り出して来ました。ただし、その手法としては長身FWの杉本を狙ったロングボールが多く、それを立ち上がりは試合勘の不足で不安定だったジョンヤを狙って落とし、セカンドボールを回収するというようなダイナミックというよりも、大味な手法によるモノではありました。
 それでも攻勢のセレッソは6分、ロングボールのこぼれ球を拾われた瞬間にエリア内へ抜け出した永井に裏を取られた侵入を許し、角度が無かったものの、GKと1対1に。これは代表入りを狙う”守護神”GK東口がファインセーブとジェソクの冷静なクリアで防ぎました。

 耐える展開となったガンバも23分、相手CKからのクリアボールを繋ぎ、持ちあがった丹羽からのスルーパスを受けたパトリックがゴールへ向かって突進。GKと1対1まで持ち込むも、シュートは正面を突きました。
その後はペースを握るセレッソがサイドで起点を作ってミドルレンジからのシュートを放つものの、決定機は作らせないガンバの急造CBコンビはエリア内への侵入は許しませんでした。

するとガンバが一瞬の隙を付きました。37分、左サイドから中央へ向けたバイタルでバウンドボールを収めた宇佐美がキープ。相手左SB丸橋祐介がボールウォッチャーになる癖(川崎FW小林悠も突いた弱点)を突いた阿部のエリア内へのダイアゴナルラン(斜め方向へのランでDF裏を突く)に合わせ、宇佐美から絶妙の超絶技巧のスルーパスが通り、阿部が冷静なワンタッチコントロールからGKとの1対1を制して決めてガンバが先制。1-0。
先制したガンバは宇佐美がフリーで得意の左サイドで受け、視察で訪れていたハビエル・アギーレ日本代表へアピールチャンス。しかし、切れ込んでの右足シュートは枠を捉えられず。それでも、やや守備に比重を置きながらも、この日は遠藤が絶好調。展開を呼んだ巧みなゲームメイクと、意表を突きながらも正確無比のスルーパスを通すなど、ペースはセレッソに握られながらも、ぺナルティエリアへの侵入や攻略度ではガンバが上回っていた前半は、ガンバの1点リードで折り返しました。

1点を争う緊張感が漂う中、理想的なゲーム運びで結果的快勝

 後半開始からリードされたセレッソは杉本に替えてフォルランを投入し、FWを入れ替え。ロングボールやプレッシングでの押し込みではなく、攻撃の質やアイデアをプラスする狙いに照準を合わせて来ました。
 実際、後半は開始からセレッソはロングボールとプレッシングではなく、流動的でタレントの個人技も織り交ぜたバリエーションのある攻撃で押し込みました。引いて来たフォルランのミドルシュート、南野拓実が1対1で絶対の強さを誇るジェソクを千切ってのドリブル突破からのシュート。ボール扱いに長けるタレント達のキープから裏を抜けた永井がエリア内で受けてのシュートなどもあり、72分にはその永井に高い位置でボールを奪われ、そのまま狙われたミドルシュートがポストを直撃する場面などは迫力も感じさせたセレッソの攻撃は脅威になっていました。

 そこでガンバは選手交代を敢行。後半もカウンターの起点にはなっていたパトリックに替えて、9月に入って出場機会も増えて好調のFW佐藤を投入。しかし、81分に理想的な速攻から完璧な崩しで右サイドを突破し、阿部からのクロスにゴール前にフリーで飛び込んだ佐藤はシュートを流し込めずにGK正面に放ってしまい追加点ならず。
狙い通りには行かなかったものの、ガンバはここでベテランMF二川を投入してキープ力を上げて奪ったボールを失わないような効果的なボールの動かし方を遂行。

 すると89分、リードしてるからこそできるスペースを活かしての波状攻撃。右サイドに開いて受けた宇佐美が空いたバイタルへのマイナスクロス。フリーで放った二川のシュートはGKに弾かれたものの、こぼれ球に詰めたFW佐藤が汚名返上のゴールを押し込み、2-0に。途中出場の2人が絡んだ重要なゴールが勝負を決めました。

 その後も丹羽を中心とした集中力を欠かない守備で完封したガンバが結果的には快勝。勝点を40へ乗せ、優勝争いよりも気になる残留確定ポイントに到達。逆にセレッソはガンバに脅威を与えていたFW永井を78分にカカウと交代させてから沈黙。徐々に動きの止まったフォルランと不満ばかり示すカカウの”8億円2トップ”はチームに悪い流れしか与えていないように見えました。この大盛り上がりの大阪ダービーを来年も経験したいガンバとしてはセレッソには落ちてもらいたくないのですが・・・、何とか残留してから今季限りで柏レイソルを退任するネルシーニョ監督でも据えて来年も万博で会いましょう☆

初の万博視察に訪れたアギーレにガンバはどう映ったか?~阿部の躍動、宇佐美&遠藤の技術力、リード後の試合運び