142〗Edmond Machtens Stadium / ブリュッセル

今年が百六十周年だから、当然十年前は外交関係樹立百五十周年。関連事業の打ち合わせでブリュッセルへを訪問した直後に同時多発テロが勃発した。連日の報道でテロリストの多くがモレンベーク地区の出身であることを知る。同地区住民の半数を占めているのはイスラム教徒。地下鉄利用時車両内でもヒジャブ姿の女性を多く見掛けた。そもそもブリュッセル南駅付近。北西部は昨シ-ズンまで日本代表最年少の後藤啓介:Kesuke Goto【2005年6月3日生】が在籍したアンデルレヒト、そして隣接した北部にモレンベークがある。そういえば同駅付近で邦人が窃盗や強盗に遭う被害が多発。違法薬物を摂取したと思われる移民が治安を悪化させているようで、在ベルギー日本国大使館からも注意喚起の告知がされていた。欧州主要都市で最も盗難に遇う確率が高いと聞くがこれは事実で、筆者も体験者のひとり。EUの首都は陽が暮れると別の顔を覗かせるから用心に越したことはない。
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’60年代の高度経済成長期、多言語都市ブリュッセルに移り住んだもののそれまでアラビア文字での生活しかしておらず、アルファベットにすら慣れない異邦の民は痛烈な社会的差別を味わう。オイルショックで一転経済不況になると、モレンベークから撤退する企業が続出。同地区出身の若者たちの失業率は高まる一方。
ベルギー王国は、連邦政府、言語共同体政府、地域政府で構成され、特に首都圏は行政区が複雑に分かれている為、刑事警察機構内の情報共有、即ち横の繋がりが弱い。その隙間からジワジワとテロリストが侵入してきて犯罪多発地区へと変貌を遂げてしまったのが後の悲劇を巻き起こした。