Foot ball Drunker 〔37〕visiting 『Doosan Arena』プルゼニ / チェコ

一人当たりの消費量世界一 チェコのPIVO四天王

◇◇◇◇

英語のBeerがドイツとオランダでは、E→Iに変わってBier。フランス語のスペルにはもう一つEが加わりBière。同じくラテンのイタリアはBirra。ここまでは、何とか納得できるがスペイン語になると何故かCerveza。Bが吹っ飛び跡形もない。
旧東欧となると更に趣が異なり、チェコ語のピヴォ:pivo、ポーランド語ならばスペルはpiwo。妙に可愛い響きで、癒されそうだが現地のオジサン達の飲み方は可愛いどころか尋常ではない。

◆◆◆◆◆

カバー写真であづ紗さんの目の前にはブドヴァー。英国留学時、旅行でチェコまで足を延ばした際に飲んでおり、彼女にとっては思い出の味。

ブディェヨヴィツキー·ブドヴァル:Budějovický Budvarの創業は1895年。ブドバー社があるのは、ボヘミア南部チェスケーブ·ジェヨヴィツェ市。日本では知られていないし、筆者も未踏の都市。この舌を噛みそうな都市名をドイツ語でブドヴァイスと発音したのでブドヴァーと命名。

◆◆◆◆◆

プラハ国際空港で見かけたのはピルスナー・ウルケル:Pilsner Urquellの看板。元祖ピルスナーは1842年の創業。人口17万人のピルゼン=プルゼニに空港はないが、プラハからバスに乗っても1時間半の距離。

第37話はヴィクトリア・プルゼニの本拠地ドーサンアレーナ。ウルケルと肩を並べる1869年創業のガンブリヌス:Gambrinusもこの街のブランド。ガンブリヌス缶で覆われたダッグアウトはアルミニウム製。

◆◆◆◆◆

現チェコ代表監督のヤロスラフシルハヴィー:Jaroslav Silhavý【1961年11月3日生】はプルゼニ出身。
2008年にヴィクトリア·プルゼニ、2009年にはSKディナモ・チェスケー・ブジェヨヴィツェの指揮を執っているものの正直印象が薄い。

ビールの街がフットボールの街に

やはりチェコの名将で思いつくのは、パヴェル·ヴルバ:Pavel Vrba【1963年12月6日生】。
筆者より一歳年長、現役時代目立つ存在ではなかった彼の名前を国外メディアが取り上げたのは、MŠKジリナ:Žilinaを三年ぶりのスロバキア王者に導いた2006-07シーズン。同国年間最優秀監督に選ばれるが、既にチェコ代表チームのダッグアウトには彼の姿があった。