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1917年(大正6)第3回極東選手権競技大会が東京芝浦で開催、初の国際試合。フィリピン代表に2-15で敗れているがこの記録が更新されることは永遠にないだろう。では日本人が本場欧州との初顔合わせはいつなのか。
歴史を紐解くと1919(大正8)年1月26日に広島高等師範学校のグラウンドで行われた試合で間違いない。
ドイツ人捕虜兵は、サッカーを通じて広島市民と交流を深めていた。同盟国の英国ではなく、ドイツ捕虜が日本で欧州の技術を持ち込んだ興味深い史実。昨年のカタールに続き、先月ドイツ代表に煮え湯を飲ませた森保一:Hajime Moriyasu【1968年8月23日生】監督は、静岡生まれ長崎育ちながらプレーヤーとしての大半を広島で過ごした。
そして第一次対戦の瓢箪から駒、ボールを蹴ることで人種や言葉の壁を越え欧州人と心を通わせた広島のドイツサッカー伝来の地を第二次対戦で残酷な悲劇が襲う。[第46話了]
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