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ロシアW杯アジア2次予選、日本VSシンガポール~「ハリルフィーバー」もストップか?

 後半は太田の左サイドからのクロスも多くなり、55分にはその太田がGKとDFの間へカーヴのかかった“らしい”クロスから岡崎のヘッドが相手GKを強襲。こぼれ球がゴール方向へ流れるも、ゴールライン上で相手DFが懸命のクリア。この辺りから相手GKイズワン・マフブートが神懸ったセーブを続けると共に、クリアボールがシンガポールの方にこぼれる場面が出て、日本にツキは全く感じられないように。

 後半になって前半以上に徹底的に引くしかなくなったシンガポールに対して、スペースが無くなったとなると、左サイドでの宇佐美の個人技に頼るハリルジャパン。ドリブルで縦方向に仕掛けて低くて速いクロス、タイミングを変えてインスイングでゴール方向へ狙うボール、マイナス方向を意識してバイタルエリアを崩す仕掛けなど、宇佐美を中心に創意工夫はしたものの、相手GKの好守や決死の守備の前に跳ね返されました。また、本田と宇佐美のミドルシュートも枠を捉えられず。本田の直接FKがクロスバーを直撃し、セカンドボールを宇佐美がミドルシュートもGK正面を突きました。

 選手交代ではハリルホジッチ監督が香川や柴崎とMFの選手をどんどんピッチから退かせてFW陣を大量に投入するだけの采配が自軍に混乱と動揺を引き起こす方の「ショック療法」に。特に終盤になっても両サイドからクロスを上げ続けるも、そのクリアボールを拾って落としてからのミドルシュートを狙える位置にMFがいない事で、妙なタメが出来ていたのはリズムがなかった証拠。相手が執拗に時間稼ぎの倒れ込みに執着できたのも、実は日本の攻撃を跳ね返した後のセカンドボールが相手に拾われる事が多くなっていたから。なにしろ、MFが実質は長谷部誠ただ1人になっていたわけで・・・。それは時間稼ぎの行為も含めて当たり前と言えば当たり前で、その延長戦上の結果と言える0-0のスコアレスドローも当たり前というシャレにもならない結果で終わりました。

 何をやっても称賛される「ハリルジャパン」は、首位通過しか最終予選にストレートインできないW杯2次予選の大事なホーム戦で勝てなかったため、早くも「崖っぷちジャパン」に改名されるのでしょうか?

“ハリルフィーバー”はもうたくさん

 ハリルホジッチ監督が日本代表監督に就任以来、3戦全勝。過去の日本代表監督で就任初戦からの3連勝となると43年ぶりの快挙。ただ、それをどう比較すべきなのか?いったい何が凄いのか?全て日本での親善試合で、しかも相手は全て格下。時差ボケで主力選手もいないチュニジア、ウズベキスタン、イラクと、ハビエル・アギーレ前監督の就任からの4戦の対戦相手だったウルグアイ、ベネズエラ、ジャマイカ、ブラジルをどう比較すべきなのか?できるわけがない。むしろ、アギーレジャパンが誕生から4戦で1勝1分2敗となったのは順当な結果であり、ハリルジャパンもこの対戦相手なら全勝であるのが順当な結果なはず。

 アギーレ体制時の2戦目にベネズエラに引き分けましたが、そのベネズエラは現在行われているコパ・アメリカの初戦で、日本がブラジルW杯で1-5の惨敗を喫したコロンビアを相手に1-0で勝利したチーム。日本代表は常に勝利しなくてはいけない存在かもしれないけれど、ウルグアイとベネズエラ、ブラジルに勝てというのはW杯でグループリーグ突破するくらい、いやそれ以上の難易度があると言えますので、アギーレ体制の就任4戦目までの結果は順当。

 そう考えるとハリルホジッチが何を言っても称賛される「ハリルフィーバー」の盲目的信仰がコレでストップするかもしれないのは朗報と言えるぐらいです。「縦への速さ」も、「球際の強さ」もアギーレ監督が追求していた事で、監督会見でハリルホジッチが言ってる事はほとんどがアギーレと同じ内容。今年1月のアジア杯での日本代表はおそらく史上最強の球際の強さがありました。遠藤保仁を代表メンバーから外したのも就任当初のアギーレと同じ。直近にアジア杯が控えていたから復帰させたけれども、やってる事はアギーレと同じなのに、「変わった」となっているのは一体なにがそう言わせるのか?また、就任から休日返上で仕事熱心なのは素晴らしいですが、自ら仕事を休んでいない事を公言する人間が皆様のそばにいたらどう思いますか?自ら公言するような事ではないと思いますし、それだけ勉強熱心なら「日本語も勉強してもらいたい」、と思うのは僕だけでしょうか?

 では、最後に日本代表出場選手の個人採点と寸評をお楽しみ下さい☆

【選手個人採点&寸評:MOMは宇佐美かな?】

先発出場
選手 採点 一言
GK川島永嗣 5.5 フィールドプレーヤーを1人増やす効果がある西川周作がレギュラーでなくても文句はないが、こういう試合に限っては西川が適しているはず。
DF酒井宏樹 5.5 良いクロスや攻撃参加もあっただけに、多種類のキックを持つアーリークロスをもっと観たかった。危ないボールロストもあり安定感はなかったけど。
DF吉田麻也 5.0 酒井宏樹のカヴァーリングの対応も遅れ、ビルドアップでも工夫なし。彼から1トップか2列目に入れてボランチへ落とすやり方をもっとやるべき。
DF槙野智章 6.0 実は最も得点の臭いを感じさせ、サポーターの想いを最も体現していた選手。彼も様々な経験をして来ているので今後が楽しみ。
DF太田宏介 5.5 左利きの左SBによるクロスはアーリークロスやセットプレーでも脅威となったが、ドリブルでの持ち上がりはワンパターンな印象もある。
MF長谷部誠 5.5 平均点以上のプレーはするものの、リスクのある縦パスを狙って奪われる場面も。MFが実質1人になったのも終盤はキツかったはず。でも彼に頼るしかないのはブラジルW杯以降も変わらない。
MF柴崎岳(71分まで出場) 6.0 単調な配球になりがちだったが、交代直前にエリア内へ走り込んで倒れるというダイナミックな仕掛けもしていただけに、交代はもったいない。
→FW原口元気(71分から出場) 5.0 イラク戦ほど「元気」ではなかった。そもそも試合展開や持ち味からすれば、大迫よりも先に出すべきだった。
FW本田圭佑 5.5 再三シュートを外し、連動せずにカットインからシュートを狙って外したりもしたが、「違うんだよね」じゃなくて、彼の方が世界基準だとは思うプレーぶりだった。
MF香川真司(61分まで出場) 5.5 ターンの素早さも戻ってるし、身体はキレがあって好機に絡む回数は多いものの、全くシュートが枠に行かず。
→FW大迫勇也(61分から出場) 5.5 ポストプレーや粘ってファウルをもらうなど奮闘したが、決定力という点では物足りず。
FW宇佐美貴史(78分まで出場) 6.0 前半はあまりボールに絡めなかったが、後半は左サイドで脅威に。ただ、それだけで良いのか?は疑問点。やはり代表での居場所を模索中。
→FW武藤嘉紀(78分から出場) 5.0 そろそろ宇佐美とのピッチ上での共存も考えて良いのでは?2人とも左サイドだけの選手でないのは事実なのですから。
FW岡崎慎司 5.5 太田のクロスからのヘッドがGKの好守に阻まれるも、あれくらいだったのでは?MFを削って出てる割りには効果的なプレーは少なかった。