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必然の快勝劇と杉田亜未がいる幸せ【プレナスなでしこリーグ1部第4節、伊賀FCくノ一VSちふれASエルフェン埼玉】

『ちふれ戦先発布陣』

 そんな中で伊賀の野田朱美監督は、これまで固定して来た4バックに修正を加えた。左サイドから崩される事が多い今季、相手の右ウイングには得点力も兼ね備えるサイド攻撃のスペシャリスト=薊がいる事もあり、左SBには竹島加奈子を初先発に抜擢。
 
 また、先発メンバーの変更はこの1カ所だったものの、この変更によって前節まで左SB起用の佐藤楓が最前線に入り、FW起用だった櫨まどかが昨季までのように中盤に入るなど、3つのポジションで変更があった。櫨が言う「(内容面で)やれる事が多くなっている実感がある」というチームには、ポジション変更に臨機応変に対応できる選手が多くなっている。
 
 試合は共に未勝利で結果が出ていない両チームが守備から入ったために慎重なスタートとなったものの、集中力が研ぎ澄まされていた伊賀の攻守の切り替えの速さは際立っていた。
 
 2トップから献身的なプレスを連動させていた伊賀だが、決して最前線からプレスを仕掛けるのではなく、狙いは相手のボランチのエリア。特にFWの杉田が<4-4-2>の“5人目のMF”のような役割を担ってプレスバック(戻りながらボランチと挟み込む守備)する事で、中盤での瞬間的な数的優位を作って幾度もボール奪取に成功した。
 
 そして、奪ったボールはシンプルに前線両サイドのスペースに出し、この日FW起用となった170cmの長身・佐藤に預ける。また、今季個人的に鋭いキレのある動きを続ける杉田の個人技に託す形も多くなった。結果として直線的にゴールへ向かう攻撃が増えた伊賀は、今季のチームのスローガン“漸進”の通り、プログレッション(前進)サッカーを披露した。