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バイエルンの憂鬱 開幕戦薄氷の勝利に見る今シーズンの行方

 2014/15シーズンのブンデスリーガ開幕戦はバイエルン・ミュンヘンとVfLヴォルフスブルグの試合で幕を開けた。結果は2対1でバイエルンが開幕戦を勝利で飾った形となったものの、内容的に乏しい試合であった。

 ハビ・マルチネスを怪我で、ジェローム・ボアテングを出場停止で欠くバイエルンは開幕前からトライしていた3-4-1-2を一時凍結させ、昨シーズンの基本フォーメーションだった4-2-3-1に戻しての試合となったが、新戦力として期待されているベルナトは守備に不安を抱えており、またアラバと新星、17歳のガウディーノのコンビは熟成不足を露呈、前線でもレヴァンドフスキが他との連携に不安を見せるなど、前半はチームの歯車が全く噛み合っていない状態であった。
 そんな中、ワンチャンスをきっちりものにしたロッベンとミュラーのコンビワークは素晴らしいものがああった。後半開始後すぐにはロッベンがカウンターから一点をもぎ取り、これで試合は決まるかと思われたが、その後がいただけなかった。ヴォルフスブルグのオリッチによる見事なミドルをゴール左から叩き込まれた後は勢いが完全に逆転し、バイエルンは防戦一方となる。特にマランダが抜け出した場面は完全に崩されてのものであり、彼のミスで同点こそ免れたものの、チーム全体での守備など、戦術的な穴が多すぎることを露呈してしまった。クロースの抜けた穴は想像以上に大きく、新戦力の融合もうまく言っていない現状を見せ付けてしまったといえる。シーズン前半を如何に耐え凌ぐかが前半のバイエルンに課せられた課題となる。

 ヴォルフスブルグに関しては昨シーズンと同じようなゲーゲンプレッシングを基本に据えた攻撃的なサッカーを踏襲しているが、最終ラインとボランチ間の距離がうまく調整できていないように見えた。そのせいで前半に何度も危険なシーンを演出し、それが最終的に敗戦に繋がっているだけに、ヨーロッパリーグ開幕までにどこまで修正できるかが今後の鍵になりそうだ。