【東京の一瞬に油断】
ところが前半終了近く、ゴールライン近くで東京のデフェンダーを外側を通って外側へぬけ出した。
これをみた東京の選手は一斉にゴールキックを主張、そのために一瞬プレーが止まった。
しかし主審はそのままプレーを続けさせ、すかさず宇佐美はよってきた遠藤にパス。
そしてエリアに入れると、タイミングよく飛び出したパトリックが太田とカニーニの間からから飛び出し頭で合わせた。
数的優位にもかかわらず、東京はセルフジャッジで失点してしまった。
【梶山痛恨のPK献上】
後半開始後の51分、Pエリア内で突進してきたパトリックをスライディングで倒してしまいPK献上。
キッカーはPK最多記録のかかる遠藤を抑え、宇佐美が蹴る。
見事に決まり、2-0とシュートの少ない試合の流れを考えると、試合はほぼ決まったかに思えた。
【武藤の個人技で同点に追いつく】
太田がいなくなった後半は東京の攻撃は専ら右側から攻めるようになった。
徳永のクロスは思いの外、精度がよく武藤や途中から入った林につながる場面が出てきた。
ただし前田との連携は殆ど見られなかった。
前田はボールをもらおうとボールホルダーに近づくのだが、逆にスペースを無くし、自らパスコースを消してしまっていた。
しかし75分前田が右クロスにさわり、そのセカンドを武藤が拾う。
3人に囲まれていたが、ゴールとの間にいた丹羽を背負いながら反転してかわすと
ゴールを見事に決めた。
そしてなんといっても圧巻はアディショナルタイムのゴール。
バイタルの右側にいた武藤のところにクリアボールがやってくると、迷うこと無くキーパーと右ポストの間の狭いところに決め込んでギリギリで勝点1を得た。
武藤のスタライカートしての実力を見せつけた。
【機能しない前田と梶山】
スタメンの中で太田と河野は試合前からコンディション不良が伝えられていた、試合中目立ったなかったのもそのためと思われ、監督は後半に順番に交代させた。
しかしフル出場した前田と梶山の不振ぶりが気になった。
前田はもらうポジションを試合の中で色々動かし、彼なりの工夫は見られたが周りの選手との呼吸が合わない。
上にも書いたが、あまりにもボールが回ってこないためか、ディフェンダーに囲まれているボールホルダーに近づこうとする動きをとり、かえってスペースが無くなり、窮屈な状況を作ってしまった。
本当はスペースに出てそこでパスコースを作り、トラップしやすいところを選択したほうがよいのではないか。