恒例のバレンタインイベントでも被災者支援
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能登半島地震の映像に昨年のトルコ南部地震を思い出す。日本の約二倍の国土を有する同国だけに降雪地域では積雪による被害も拡大した。イスタンブールの三強でさえ日頃の遺恨·確執を鞘に納め、支援活動の告知を共有した非常事態。自然災害とはいえ、選りに選って厳寒時の発生は勘弁してくれと言いたくもなる。
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寒さで気乗りしない如月、バレンタイン商戦が全国で本日開幕。催事には能登半島地震で店が被災したシェフも参加。会場には募金箱が設置されている。カバー写真はカーレッティーの小枝的チョコ。デンマークの菓子メーカーではあるが製造工場はポーランド。
北半球が最も寒いこの季節は筆者もビール摂取量を幾分減らす。そのかわりウォッカのお湯割りにレモンを放り込み拘りのイタリア産レモン塩を一匙。
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空瓶を並べたRektifikacija Lubelskaの『1906』の原料はライ麦。その名が示すとおり1906年にルブリンで創業、第二次大戦後の国有化により再建·拡張されて現在に至る。
ドレスデンから国境をまたぎポーランドのレグニツァまでは列車で三時間弱。Lublin行の表示に、方向感覚が狂ったのかと駅のホームで頭が混乱。しかしよく見れば縦棒が足りなくLublinではなくLubinだったから紛らわしい。スティックチョコレートのオレンジの風味が口の中で広がると、ルビンのオレンジ色に塗装が施されたスタンドを思い出した。
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スタディオン·ザグウェンビェ·ルビン。16,100人収容の近代的なスタジアムが完成したのは2009年。
ルブリンの都市圏人口66万人は同国でも十指に入る。かたや7万人程度とルビンを侮るなかれ。この街のフットボールクラブは2006-07シーズンに国内制覇。UEFAチャンピオンズリーグ予選でルーマニアの古豪ステウア·ブカレストとも対戦している。
(試合はH&A共に1点差での惜敗)
ザグウェンビェ·ルビンの試合を初めて観たのは2013年12月、クラクフでのクラコヴィア戦。厳寒の季節に何ゆえ日本人がいるのかと英語で聞かれても「アイライクフットボール」としか言いようがない。
旧東欧は英語が通じないは単なる風評。ワルシャワやクラクフでの短期滞在ならばポーランド語ができなくても不自由はないと感じた十年前。
下写真の黒いユニフォーム右端は、ブルガリアのルドゴレツから新たに加入したセンターバック、リュボミール·グルダン:Ľubomír Guldan【1983年1月30日生】。
2020年末まで約8年もの間計244試合ルビンでプレーし、現役を退くとスポーツディレクターに就任した元スロバキア代表。
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