約一月が経ったチェコ·プラハのカレル大学での銃撃事件。14人が射殺され、25人負傷は同国では近年希に見る惨事。2017年6月国の安全が脅かさた際に銃所持者に発砲を認める憲法改正案を採択したのがチェコ。これは欧州連合=EUの銃規制とは真逆のベクトル。欧州議会は3月中旬、テロ対策として銃所持を禁じる採択をしていたのだから。
昨年5月アムステルダム市、俗にいう《飾り窓》地区の一角での銃撃では男性1名が負傷。ロッテルダムではサマーカーニバル中の7月末に銃乱射が発生。そして9月のエラスムス大学付属の医療センターで男性医師射殺と放火。
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コロナ明け、チェコとオランダをまわったのは昨年六月。両国に限らず経済の停滞は治安の悪化に直結する。
銃に関してこの両国、実は真逆。売春やドラッグ合法のオランダは、そのぶん銃所持には厳しく最も欧州では銃を入手し難い。
一方最も緩いのがチェコ。第二次大戦後チェコスロバキア製銃器は技術·品質の高さが西側でも評判となり、外貨獲得に向けて急成長。モデルガンマニアの方なら、同国の銃の名前がすらすらと言えるのではなかろうか。
銃に限らず2018年以降サハラ砂漠以南のアフリカで用いられる武器は中国製よりもロシア製が増え、一時は市場シェアの1/4を越えたのだが、ウクライナ侵攻勃発で他所にまわしている場合ではなくなった。変わってシェアを拡大しているチェコはプラハ旧市街の美しさの裏側で｢死の商人｣の顔を覗かせる。
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イェルゲ·ヘフドラード:Jergé Hoefdraad【19867月17日生–2021年8月3日没】を射殺した男性に懲役４年の判決が下された。 検察庁は、懲役8年を求刑していたが誤っての暴発で、殺意はなかったと目撃者は証言している。2021年8月1日、アムステルダムのザイドースト地区(中央駅からメトロで15分程度)のビジネス施設で開催されたパーティー会場。口論を落ち着かせようとしてするヘフドラード氏の頭に半自動小銃の弾丸が不運にも命中した。
アムステルダム生まれで1996年からの八年間、アヤックスのアカアカデミーとユースで育成されたフォワードはアルメレ·シティFCで150試合以上に出場。エールディビジでの出場はカンブールの8試合。2011年から二シーズンを過ごしたテルスターでは、61試合出場8得点13アシストの記録が、攻撃的なポジションなら何処でもこなせたスタイルを証明している
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疾病も犯罪も｢自分の事は自分で｣のアメリカは建国以来、銃ありきの社会。対局に位置する日本。日米に比べると欧州はかなり複雑。
以前欧州で刀鍛冶を紹介してほしいと言われた事がある。現在日本で職業にできているプロの刀工は三十人いるとか、いないとか。1958年銃刀法と同時に美術刀剣類製作承認規則が制定された我が国。工芸品や美術品の側面はあっても本来は人殺しの道具。
刀鍛冶の知り合いはいない。刀を作ることを否定しないが、刀以外でも素晴らしい日本の伝統工芸はあるし、銃や刀の武器を持たない日常こそ我々が知ってほしい真のJAPANである旨伝える。[第98話了]
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:JENNA 林恵梛