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今季プレミアリーグ大展望 〜『超ワールドサッカー』コラボ〜


【キャリックの出場有無による戦績表】

 同じく、昨季リーグ2位でフィニッシュしたマンチェスター・シティも2年ぶりの優勝を目指しますが、こちらは1年後にバイエルン・ミュンヘンからジョゼップ・グアルディオラ監督がやって来る事が既定路線になっている模様。
 グアルディオラ監督がバルセロナの指揮を執っていた時代にスポーツディレクターを務めていたチキ・べギリスタインや、副会長だったフェラン・ソリアーノがシティに在籍している事もあり、噂止まりではないでしょう。

 その監督交代が1年後にある事から、湯水の如く大金をつぎ込んで来た大型補強は今季は控えめ。
 イングランド代表FWラヒーム・スターリングを獲得したものの、こちらは自国育成選手の割合が低いチームの「編成上の補強」となる部分も多分に含まれている事もあり、イングランド代表MFファビアン・デルフの獲得も同様。
 今季は金満と言われるクラブには珍しく、補強よりも継続性を引き出すアプローチが取られそう。
 「継続」と言えば、現・指揮官のマヌエル・ペジェグリー二から、グアルディオラへの監督交代も志向するプレースタイルからすれば「継続性」を重視しているように感じられるため、やはり今年のシティには「継続」がテーマに上がりそう。

 筆者が密かに注目しているのは、セルティックからレンタルバックされたDFジェイソン・デナイエル。
 まだ20歳でありながらベルギー代表でもデビューを果たしており、セルティックではチームとしてスコットランドリーグを優勝、個人としてはリーグの最優秀若手選手にも選出。
 シティでは同胞の主将・DFヴァンサン・コンパ二に過度の負担がかかっているため、コンパ二の負担軽滅、または新たなパートナーとして期待しております。

『継続性』と『攻撃サッカー』を掲げる楽しみなトッテナム&リヴァプール

 「継続」がポイントとなるのは、就任2年目を迎えるマウリシオ・ポチェッティーノ監督率いるトッテナム・ホットスパー。
 指揮官のポリシーである最前線からの激しく連動したプレッシング戦術に対応しうる若手MFを抜擢し続けた昨季を経て、今季はDFを強化。
 昨季はサウサンプトンでプレーしていたベルギー代表DFトビー・アンデルワイレルトを完全移籍で獲得。
 これにより、彼とオランダリーグのアヤックス時代にセンターバックコンビを組んでいたベルギー代表DFヤン・フェルトンゲンをCBとして固定する事で、高いDFラインの設定や後方からのビルドアップも緻密さを増す事が予想されます。
 監督の目指すサッカーがより体現される事で「試合を観るのが楽しみなチーム」になるでしょう。

 そして、昨季は一昨季のリーグ得点王・ウルグアイ代表FWルイス・スアレスをバルセロナに引き抜かれた影響を露呈してリーグ6位に沈んだリヴァプールも、就任4年目を迎えるブレンダン・ロジャーズ監督の下で、「継続性」と「攻撃サッカー」を掲げる楽しみなチーム。

 スアレスに続いて、スターリングまで退団。スアレスと並ぶ得点源だったイングランド代表FWダニエル・スタリッジも長期離脱中。
 チーム一筋17年プレーした主将・MFスティーブン・ジェラードも退団したチームは完全な移行期に入っていますが、新たな点取り屋として同じプレミアリーグのアストン・ヴィラからベルギー代表FWクリスティアン・ベンテケを獲得。
 一昨季はチーム総得点で101得点も記録しながら、昨季は52と半減し、リーグ戦で2桁得点を記録したFWが存在しなかったチームへの大きな起爆剤となるでしょう。
 その一方、新主将に就任したイングランド代表MFジョーダン・へンダーソンや、シーズンMVP候補にも選出されたブラジル代表MFフェリペ・コウチ―ニョという中盤はロジャーズ政権下で固まったストロングポイントであるため、脇を固める新加入選手がどれだけ早い段階でフィットできるか?が上位争いか優勝争いのどちらに絡めるか?のポイント。

 「システムよりも選手のタレントありき」でチームを作るロジャーズ監督のチームは、毎年12月頃からシステムが固まってからは無敗街道を走るだけに楽しみ。
 一昨季は<4-3-1-2>や<4-3-3>、昨季は<3-4-2-1>など選手の特性に合わせた組み合わせがどのように着地するのか?試行錯誤の過程を観るのも楽しみなチームだと思います。