Foot ball Drunker 〔154〕visiting『Olympic Stadium』ヘルシンキ / フィンランド

米五都市が名乗りを上げるも落選 勝者はSuomiの国の都

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目前に迫ったパリ五輪。第二次大戦で断ち切れとなった夏季五輪の復活は1947年のIOC総会で開催地を決定。ほぼ無傷の米国からはシカゴ、ミネアポリス、デトロイトと中西部の三大都市に加え、西海岸のロサンゼルス、東部フィラデルフィアが名乗りを挙げたから幾ら何でも多過ぎ。結局共倒れの総崩れ。それでもミネアポリス市民だけはヘルシンキに決定したことを祝福したのではなかろうか。Suomi=スオミはフィンランド語で湖の意味。約18万8,000の湖の水面が国土の一割を占めている。

どんなに暑くとも仕事は終わる一時間前は水分を摂らない今日この頃。そして終了後の生ビールは悪魔的な美味さ。


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写真は一昨年ヘルシンキの世界選手権に招待され四位だった筆者の長男。長男と書いたが次男はいない。以前愚息と書いたら元嫁に叱られた。「愚息は間違い、愚父=ダメオヤジは間違いない。」と言われて納得。「自分はザクとは違うのだよ」と酔っぱらいが管を巻く。
ヘルシンキで飲んだのはシネブリコフ:Sinebrychoff brewerのグフ···ではなくコフ。カールスバーグが吸収した北欧ブランド。


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父親とは異なりビ-ルは苦手なようだが、このコフをはじめ若者向けに味が薄く飲みやすいのが欧州の主流。日本のビ-ルは味の幅か狭い。今回の下の風景写真は彼が撮影した一枚を掲載しており例外中の例外。この連載では、自身の足を運んで空気を吸ってレンズに収め、文章を添えることに拘っているのだから。


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読んでいただいて涼しくなる話題をひとつ。
一昨年2月3日、ミネソタ·ユナイテッドの本拠地アリアンツフィールドの気温はマイナス16.7。米国vsホンジュラスは、これまでロシアか北欧で開催された試合で記録されたと思われるW杯予選の最低気温を更新したのは間違いない。


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第154話はヘルシンキのオリンピックスタジアム。今月閉幕したUEFA欧州選手権:EURO2024。予選グループHを三位でフィニッシュ、一発勝負のプレーオフでウェールズに敗れ本選出場を逃したフィンランド代表。初戦デンマークとの北欧対決黒星発進から立て直し北アイルランド[0-1]スロベニア[2-0]サンマリノ[6-0]と三連勝。昨年6月の時点では予選通過の手応え充分だった。


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出色の出来栄えはオリンピックスタジアムでのスロベニア戦。4-4-2の相手に対して、フィンランド代表は5-4-1にシステムを変更。前半13分に先制、後半に追加点と理想的な展開。得点をアシストしたのはこの試合の直後ミネソタ·ユナイテッドFCに加入したテーム·プッキ。
後半右サイドハーフのニコライ·アルホ:Nikolai Alho【1993年3月12日生】負傷のアクシデント。 左サイドバックのイェレ·ウロネン:Jere Uronen【1994年7月13日生】を入れたから4バックに変更だったか。昔の記憶は鮮明でも一年前の記憶はかなりあやふや。