Foot ball Drunker 〔58〕visiting 『 Ljudski vrt 』マリボル / スロベニア

マリボルといえば世界最古の葡萄の木Stara trta。ギネスブックに認定されているのは《ツァメトフカ》なる品種。その樹齢はなんと400年超え。この木がシンボルの建物「オールド·ワイン·
ハウス」もテイスティングと購入目的の観光客で賑わう。

流麗な曲線を活かした独特のフォルム

駅から西側に1キロ程、かつて墓地や教会があった区域も整備され現在はスポーツ·レクリエーション公園に。
第58話はNKマリボルの本拠地スタディオン·リュドスキ·ヴルト。クラブ創立は第一次対戦後。陸上競技、テニス、サッカーの各部門が設けられた。


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1952年のオープン当初はブラニックマリボルの本拠地だったがクラブは’60年に消滅。現在はマリボル市が所有·管理する公立スタジアムに。’98年に規模拡張のため実施された建築コンペ。リノベーションの第1段階は€1000万を費やし2008年に完了。見違えるほど美しくデザインされたスタジアムが披露された。コンペの勝者 Rok·Oman【1970年生】とŠpela·Videčnik【1971年生】が’96年に設立したOFIS Architects。独創的なアイディアと明確なコンセプトで審査員に感銘を与えると翌09年にはIOC/IAKS銀メダルを受賞し注目を浴びる。
90年代の旧ユーゴスラビアは内戦分裂により 経済·文化の転換期。大規模な建築事務所の多くが倒産や規模の縮小するしかなく、その結果、若い個人やグループが建築コンペに参加できるチャンスを掴み台頭する。


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2017年にはマスターカードとの提携により同国初のキャッシュレス·システムを導入したスタジアムに。筆者はVISAデビッド派だが欧州滞在時VISAが読み取れなくてもマスターがNGだった記憶はない。さすがUEFAチャンピオンズリーグ公式スポンサーは伊達ではない。


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19世紀フランスがスペインに侵攻した際、シャンパーニュ式製法がスペインのカタルーニャ地方に伝わる。スペイン産カヴァは、日本にも輸出され、本場のシャンパンよりもお手頃価格とあって普及した。ドイツのゼクトも同じ製法。イタリアのスプマンテも都内のイタリアレストランで珍しくもない。
スロべニアのスパークリングワインは《ペニーナ》と呼ばれる。実際に味わってみると、シャンパンやカヴァと何が違うのかは、よくわからないが安くて美味いので一人でもボトルを注文。

『みんなで庭に集まる』理想のスタジアム