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なでしこリーグ2部残留のバニーズ京都SC~課題と成長を通した1年の成果

【2018プレナスなでしこリーグ2部・チャレンジリーグ入替戦 第2節】
開催日:2018年12月15日(土曜)13:30 KICK OFF
会 場: 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(京都府)
バニーズ京都 2-3 FC十文字VENTUS
【得点者】<バニーズ京都>谷口木乃実(15分)、西川(27分)
<十文字>中原(44分)、杉原(45+1、87分)
≪公式記録PDF(なでしこリーグ公式HPより)≫

 試合終了間際のアディショナルタイムにクロスバーへ直撃したシュートが、もし入っていれば・・・チャレンジリーグ(3部相当)への降格だった。残留争いの要素が全て詰まったような冷や汗握る試合展開となった後半、チームには何が起きていたのか?シーズンを通した振り返りと共に、バニーズが2部残留を決めた1戦を考察したい。

 『2018プレナスなでしこリーグ2部・チャレンジリーグ入替戦』の 第2節、今季のなでしこリーグ2部を9位で終えたバニーズ京都SCは、ホームにチャレンジリーグ2位で入替戦に進出して来たFC十文字VENTUSを迎えた。

 敵地で行われた初戦を1-3と先勝したバニーズにとって、この試合はアウェイゴール差も含めると、0-2の負けでも2部残留が決まる優位な条件で迎えた。

学園型総合型地域スポーツクラブ『FC十文字VENTUS』

 対戦相手となる十文字は、2017年初頭の『第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会』で初優勝を飾った十文字高等学校を運営する学校法人・十文字学園を母体とした学園型総合型地域スポーツクラブ。高等学校部からは、現在のなでしこジャパンでエース格になっているFW横山久美(AC長野パルセイロレディース)を輩出するなど、近年の女子サッカー界で旋風を巻き起こしているチームだ。

 そんな十文字は、2014年に学校のサッカー部とは異なるクラブチーム『VENTUS』を設立。VENTUSは昨季からチャレンジリーグにも参戦しており、いきなりのEAST首位でプレーオフに進出。ただ、プレーオフではバニーズに2-0で敗れるなど、1分2敗の未勝利で総合4位に終わっていた。雪辱を期す今季はリーグ最多33得点(15試合)を記録した攻撃力を武器にEAST2位。プレーオフでも2位となり、2部昇格が懸かる入替戦の舞台へ進出して来た。

 ただ、初戦は十文字が翌日に『関東女子大学サッカーリーグ入替戦』を控えていたため、主力2人をベンチからも外して温存していたが、この日はフルメンバーで帯同。先発復帰した背番号10のMF源間葉月を司令塔に、右サイドバックに本来は強力な突破力を披露する快速アタッカーの杉原遥波を配置するなど、逆転に必要な3得点以上を狙って超攻撃的な布陣を敷いてきた。

理想的な試合運びで2点先行も・・・

 それでも試合は序盤からバニーズが押し込む。特に守備から攻撃への切り替えの際に、最前線に入った日本代表候補のFW谷口木乃実(下記写真:背番号9)をサイドのスペースに走らせて攻撃の起点を作り、高い位置でのポゼッションを確立して押し込んだ。