イタリア、セリエB(二部相当)に所属するボローニャ。かつて7回もスクデットを獲得したこのチームは現在、資金難にあえいでいる。
昨シーズンはその資金難からセリエA残留の瀬戸際にあったにも関わらず、資金難から逆にチームの主力の一人であったMFディアマンティを中国の金満チーム、広州恒大に放出せざるを得ないほどであった。
そして今もその資金難は解消されておらず、チーム会長であるグアルディ会長を含めたチーム上層部は売却に向けて動いていた。
そこに白羽の矢が立ったのが、ロサンゼルス・レイカーズ所属の大スター、コービー・ブライアントなのだ。バスケットボールの選手の彼の名前が突然出てきたようにも感じられるかもしれないが、実は彼の父、ジョー・ブライアント(彼もまた、バスケットボールプレイヤーであった)は1983年から7シーズンをイタリアリーグで過ごしており、当時6歳だったコービーも父と共にイタリアへ渡っている。その際にサッカーに魅せられ、サッカーに熱中していたのである。彼自身、もう少し長くイタリアに滞在していたならサッカー選手になっていた、と語っているし、今もミラニスタとして知られてるほどのサッカーフリークなのだ。
その彼が、MLS(メジャーリーグ・サッカー)、モントリオール・インパクトを所有しているジョーイ・サプト氏らが参画している投資グループに加わり、ボローニャの経営に参画するのである。
もっとも、彼自身はそのネームバリューをチームに付与するための看板としての仕事がメインになるだろうことは想像に難くないが、問題は現在のイタリアリーグ自体が以前ほどの魅力を持っていないということにある。
投資対象としてみた場合、その資産価値はそこまで高いとは思えないのだが…
とはいえ、古豪の復活に芽が出るかもしれない希望はある。セリエの復活に海外資本が力を発揮できるのか、注目してみたい一件ではある。