一万八千人が感無量 ブルガリア版ナショナルダービー
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リニュ-アルされたスタジアムのお披露目。対戦相手は、こちらも革命家ヴァシル·レフスキ:Vasil Levski【1837年7月18日生-1873年2月18日没】の名を冠するレフスキ·ソフィア。工事期間中、市南郊外にある練習拠点でのホームゲームに足を運んでいたファン·サポーターにとってこのナショナルダービーは、さぞや感慨深いものであったと察する。スタジアム完成前のUEFAカンファレンスリーグ予選。ボテフは規定によりソフィアにあるレフスキの本拠地でAPOELニコシアとの試合をせざるを得なかった。それほどスタジアムのインフラ整備が旧東欧の中でも遅れているのがこの国の現状。
あの日あの時は■2024年7月11日UEFAヨーロッパリーグ予選1回戦1stレグ ボテフ·プロヴディフ対NKマリボル。
観客数は16,318人を記録。試合は1-1で前半を折り返し、後半二十九分ニコラ·イリエフ:Nikola Iliev【2004年6月6日生】のゴ-ルで快勝。インテルU19に所属した’22年にはUEFAユースリーグでバルサやバイエルンと鎬を削った俊英の成長に注目しているのは、このクラブのファンだけではない。
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後半頭からセンタ-バックのジョナス·タッム:Joonas Tamm【1992年2月2日生】が負傷によりベンチに下がったものの守護神マトベイ·イゴネン:Matvei Igonen【1996年10月2日生】をはじめ、守備陣が集中力を切らすことなく後半は無失点。スロベニアの強豪に先勝してアウェ-もドロ-、二回戦へと進出している。タッムもイゴネンもエストニア代表。人口は約百三十四万人とバルト三国の中でも最小ながらIT先進国&教育大国として欧州では名高い。但しその若き人材が国外流出しているのが同国の課題。今季イゴネンはアルスヴェンスカンで、三十三歳のタッムはル-マニアの二部リ-グでプレ-している。
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実はクルジヤリに行きたかったがプロブディフ市から出てしまうと日曜の試合に戻れる公共交通機関がない。西側に比べスタジアムだけでなく同国のインフラ未整備を最も実感するのが鉄道網。そこで泣く泣く三部の試合を取材をする事に。
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日本とは異なり、試合開催日が正式に決定するのは一ヵ月前だったり一週間前に変更したりとかなり曖昧な欧州の国内リーグ。トップリーグの試合がなければ二部三部、ユースからアカデミーまで、時間が許す限りスタジアムと隣接する練習場にへばりついている。地元の方の目には、この奇妙な東洋人の存在は些か不思議に映っているはず。エミル·ナイデノフ:Emil Naydenov【2007年02月12日生】は、相手がアマチュアチームとはいえハットトリックを達成。なかなかに将来有望なこの時十六歳。前月のU17欧州選手権予選にも出場していた。
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代表戦を拒絶した市長はテコンド-の達人
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