その三ヶ月前となる2016年5月15日ブンデスリ-ガ二部最終節で撮影したのが元ドイツU20代表ヤニク·ハベラー:Janik Haberer【1994年4月2日生】。ホッフェンハイムから貸し出されていたボーフムでこの日が最後の試合。試合会場はドイツでも森の中のスタジアムランキング第一位に押すハイデンハイム。この日のプレ-を見て二部では勿体ないと感じた有望株。翌季からシュトライヒの指導を受けその実力を証明したのは17年ポ-ランド·クラクフで開催されたU21欧州選手権決勝。マルコ·アセンシオ:Marco Asensio【1996年1月21日生】が十一番を背負うスペイン代表を下してこの年代の欧州の頂点に。
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結局六年間在籍したフライブルクでは、百七十一試合に出場十四得点十六アシストの記録を残している。ウニオン·ベルリンでもポジションを確保し’23年にはUEFAチャピオンズリ-グ本選にも出場しているから自分の見る目も満更でもなかったとほくそ笑む。
昨年11月19日ブダぺストでのUEFAネーションズリーグAは、フライブルクサポ-タ-には少々懐かしく感慨深いものがあったかもしれない。ドイツ代表の最終ラインには十五番ドルトムントのシュロッターベック。対するハンガリ-は、ワントップツ-シャド-の右にサライを配してきた。今や代表に欠かせない存在になった元フライブルクの二人。
2022年のボーフム戦に話しを戻すとこの試合は3-0の完勝。十六分サライが右足で追加点。後半にはサライが頭でとどめの一撃とツーゴールの活躍。一方シュロッターベックをはじめディフェンス陣も最後まで集中を切らすことなく零封。かつてボーフムの世話になったハベラーも残り九分での投入ながらピッチ上で勝利のホイッスルを聞いている。
昨季ドルトムントとウニオンベルリンの成績は一勝一敗。シュロッターベックはフル出場。ハベラーは何れも途中出場で合計しても四十六分と少々物足りない。
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国際都市環境都市は若者達でにぎわう
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国際空港では旅行者達が行き交い 耳をすませば様々な言語が飛びこんでくるのは当たり前。しかしフライブルクでは街中でもドイツ語以外にフランス語など外国語が耳にする機会が多い。ここは世界各国から留学生かが集まる国際都市。ドイツ語が読めずにフリーズしていると流暢な英語で手を差し伸べてくれたのは国内で二番目の歴史と伝統を誇るフライブルク大学の学生さん。ケースに入った楽器を背負っているのは音大の女子大生だろう。
キャピタルシティならば当たり前の光景もかもしれないが、この規模の都市では異色。現在大学生ならば2002年以降に生まれたゼット世代ど真ん中。一昔前は両親の国籍を継承する「血統主義」だったドイツ。両親のどちらかがドイツ人でなければ、ドイツで生まれてもドイツ国籍は取得できなかった。
しかし1998年のフランスワールドカップで母国に黄金のトロフィーを掲げたマグレブ系レ·ブルー。これが影響したのか定かではないが、その翌年に遅ればせながらドイツも国籍法が改正され、2000年以降からは八年以上滞在している外国人を親に持つ子女ならば、両親の国籍に関係なくドイツ国籍を取得できるようになった。この『出生地主義』の世代がそろそろA代表の主軸に名乗りを挙げるはず。
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さて、最初の写真の彼が着ているのは赤基調に襟もとと脇から下のサイドに黒を用いたツ-トンカラ-。これは2018-19シ-ズンのデザイン。 七年前のモデルを大切に着ているから「このデザインはいいよね」と撮らせてもらった。 一方紙面のシュロッターベックは2021-22シ-ズンのアウェ-用。虎柄もどきの変な模様が入ったホ-ム用よりもシンプルで見映えは良い。フライブルクは楕円形に鷹の上半身と獅子の下半身を持つ架空の動物グリフォンを入れたエンブレム。白黒無彩色のワンポイントが赤と黒のユニフォームのアクセントとなっていて相性もよい。
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