Foot ball Drunker 〔99〕visiting 『 Aspmyra Stadion 』ボーデ / ノルウェー


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ソルトネスが、自分たちのプレースタイルを現地メディアに対してKAMIKAZE=神風と形容したのにはいささか驚かされた。
「ビョルンとの精神的強化がなければ、あのようなプレーは不可能だったと」と語る14番。
ハラルドが二十代の頃ノルウェー北部地域のクラブはトップリーグへの出場を許可されていない。
「オスロでの賃貸アパートの広告には『ノルウェー北部からの人々はお断り』と書かれていました。」とスポーツディレクターとして手腕を振るうエルヤンは、以前メディアの取材に北部住民への差別を語っていた。現在77番を背負うパトリックは、22年を時を経て父親の越えられなかったアムステルダムの壁に挑む。フットボールの女神もクドカン級の細かいネタを盛り込んできた。

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サンプステッドが抜けた右サイドバックに入ったブライス·ウェンバンゴモ:Brice Wembangomo 【1996年12月18日生】は昨年ノルウェー代表に。22年にレンタル先のフェイエノールト·ロッテルダムでは一試合のみの出場にとどまったビェルカンはオランダのファンにその実力を示すチャンスとなる。
ノルウェー北部のクラブが閃光=グリムトを放ち”神風”を吹かせたとしてもその結果に驚く必要はないのかもしれない。[第99話了]

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