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UEFAユースリーグ優勝はチェルシー ~ソランケ、ブラウンと逸材輝くアカデミー

チェルシー 3-2 シャフタール・ドネツク
【得点者】
<チェルシー>ブラウン(7,55分)、ソランケ(47分)
<シャフタール>オウンゴール(37分)、コヴァレンコ(92分)

 UEFAチャンピオンズリーグへ出場するクラブの下部組織に所属する19歳以下の選手が対戦する欧州を舞台にした国際ユース大会。第1回大会はトップチームがチャンピオンズリーグのグループステージに出場する全32チームが出場する形式で行われ、“育成の”バルセロナが優勝している。

 そして、第2回大会となった今回は64チームにまで門戸を開き、CLの予備予選やプレーオフ出場クラブも参加しました。レナート・ヨハンソン・トロフィーを賭けた決勝に勝ちあがったのは、トップチームが国内リーグでリーグカップとの2冠を手中に収める事が濃厚のチェルシー。そして、ロシアとの抗戦が続くウクライナにあって、本拠地であるドンバス・アレーナも被害にあって半壊しているシャフタールドネツク。

 複雑な政情もあり、サプライズ的に勝ち上がって来たウクライナのシャフタール・ドネツクは9戦全勝。対するチェルシーはグループリーグで1敗したものの、決勝まで33得点4失点という圧倒的な強さで勝ち上がって来ました。

 4月14日に行われた決勝。試合は開始からチェルシーが主導権を握り、7分に左サイドに流れたドミニク・ソランケが丁寧なグランダーのクロスを供給。トップチームでもベンチ入りを経験している、このチームの主将FWイサヤ・ブラウンが決めて先制に成功。しかし、シャフタールがトップチームばりの速攻からの鋭いサイド攻撃を見せ、右サイドからGKとDFの間に素早いタイミングでグランダーのクロスを供給。焦ったチェルシーDFアンドレアス・クリステンセンが脚を伸ばしたボールがオウンゴールとなり、1-1の同点のまま前半を折り返しました。

 しかし、後半の開始早々にチェルシーのエースがその卓越した決定力を示す。今大会の得点ランキングを独走するドミニク・ソランケがエリア内に相手DFのマークを外して入り込み、左サイドからのクロスを打点の高いヘディングシュートで仕留めて2-1と勝ち越し。ソランケは今大会12得点目。その後、前掛かりになったシャフタールの裏を突き、チェルシーはブラウンがこの日2点目を挙げて3-1。終盤に失点したものの、3-2で逃げ切って初優勝。

 「育成もできるチェルシー」の看板が立つUEFAユースリーグのタイトルを獲得した。すでにプレミアリーグでデビューしているロフタス・チークと共にこの日出場したブラウンやソランケの成長が楽しみです。

17歳のソランケがアーセナルとのビッグマッチに先発か?~ジエゴ・コスタと酷似する逸材

 尚、12得点で得点王になったチェルシーFWソランケは国内で3月にイングランドサッカー協会選出の若手最優秀選手賞も受賞。そして、今週末のトップチームのゲームに先発起用されるという情報。ジエゴ・コスタの負傷が続いており、ロイク・レミーとディディエ・ドログバも本調子ではない、との事から、結果最優先主義のジョゼ・モウリーニョがこの17歳のFWの先発起用に踏み切るのか?

 それも対戦相手はリーグ2位のアーセナル。勝点では10も離れているものの、勝てば優勝が大きく近づき、本拠地が共にロンドンにある“ビッグ・ロンドン・ダービー”で新鋭が輝きを放つのでしょうか?

 どちらにしても、最近のチェルシーは1点差ばかりの接戦が続き、それも1得点しか出来ない貧打。ここでソランケが結果を残せば、来季はCLでも本気で優勝を狙いに行くチェルシーとモウリーニョ監督にとっても大きな戦力となるでしょう。

 ちなみに、ソランケは昨年10月に行われたチャンピオンズリーグのグループステージ第3節のマリボル戦でトップデビューを果たしており、先日のプレミアリーグ第33節・マンチェスター・ユナイテッド戦でもベンチ入りを果たしています。まだプレミアリーグにはデビューしておりませんが、今週末にデビューは確実でしょう。

 ドミニクは顔や走り方がジエゴ・コスタと似ており、この日の先制点のアシストをした身のこなしもジエゴ・コスタと似ています。チェルシーのU21チームのアディ・ビビーシュ監督は「普段の生活やコンディション維持など細かい点から意識の高い選手」と称えています。楽しみです。

 そういえば、第1期・モウリーニョ政権時にはセカンドチームの監督を担っていたのが、現リヴァプールの指揮官であるブレンダン・ロジャーズ監督でもありました。ビビーシュ監督も後々の監督リストに載る指導者になるかもしれませんね。