Foot ball Drunker 〔99〕visiting 『 Aspmyra Stadion 』ボーデ / ノルウェー

北欧からの登竜門 オランダに集う精鋭

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早いもので明日から二月·如月。英語のFebruaryの語源はローマ神話に登場する《月》の神フェブルウス:Februuの慰霊祭が行われたからだとか。その二月を待たずしてACミランは来シーズンの監督人事が決定。アントニオ·コンテ:Antonio Conte【1969年7月31日生】の就任には、先月からシニアアドバイザーを務めるズラタン·イブラヒモビッチ:Zlatan Ibrahimović【1981年10月3日生】が一役買って出た。41歳で現役生活に終止符を記したズラタン。スウェーデン、北欧至上最高のストライカーであることに異論を挟む余地はなし。


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昨年の引退発表、アヤックス時代の懐かしいユニフォーム姿がヘト·パロール紙面を飾ったから、ミラノにパリ、バルセロナの各都市でも同様に写真と活字が紙面を賑わせたことだろう。コースターのオッドアイランドブリューイングはイェーテボリ南近郊の街リンドメにある醸造所。

北欧のフットボーラーが五大リーグへの登竜門として立ち寄るのがオランダのエールディヴィジ。
記憶に新しいところではFCトゥウェンテ·エンスヘデの右サイドバック。アルフォンス·サンプステッド:Alfons Sampsted【1998年4月6日生】はコーパヴォグル生まれのアイスランド代表。一昨年3月ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)ラウンド16でのAZアルクマール戦での決勝点でオランダでの知名度は一気に上がったはず。


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21歳で移籍したノルウェートップリーグ:エリテセリエンの強豪FKボデ/グリムトで頭角を現したのが2020年。このシーズンは、スーペルリーガのACホーセンスからキャスパー·ユンカー:Kasper Junker【1994年3月5日生】。サンデフィヨルド·フォトバルからはマリウス·ホイブラーテン:Marius Høibråten【1995年1月23日生】、そしてオラ·ソルバッケン:Ola Solbakken【1998年9月7日生】を二部のランハイムILから補強。


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優れたユースシステムからの生え抜き組も左サイドバックのフレドリク·ビェルカン:Fredrik Bjørkan【1998年8月21日生】など粒揃い。後のJリーガー(浦和レッズ在籍)トリオとサンプステッドも融合したチームは躍動し、勝ち点はリーグ新記録を更新。終始首位を独走して初となる国内制覇。特大の黄色い歯ブラシを抱えるファンと、低予算チームの快進撃が欧州蹴球界の話題をさらったのには理由がある。


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第99話はノールラン県の県都、ボーデにあるアスプミュラ·スタディオン。オスロから搭乗しても1時間半の距離。この街を訪れる大半は北極圏近くでしか見られないオーロラ目的の観光客。ノルウェー鉄道の終着点となる駅まで徒歩移動(約2キロ)も可能なほど街中近くにあるのがボーデ空港。その滑走路は空軍の戦闘機と共有している一本だけ。

ノルウェー南部に位置する首都オスロ(神の牧草地の意味)の人口は70万人弱。南西部の旧首都ベルゲンが30万人程度。中部のトロンハイムが第三の都市で20万人に満たない。しかし同国のフットボールに関してはこの街が首都。1917年創立のローゼンボリBKは1992シーズンから怒涛の13連覇を達成。1996-97シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)では堂々八強進出。2015年から18年にも四連覇。
しかし、現在エリテセリエンには、人口6万人の街から黄色と黒の新しい波が押し寄せている。