フェロ-諸島 歴史的金星で敵将が電撃解任
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FIFAワールドカップ欧州予選L組は、クロアチアがフェロー諸島との明日(14日)の試合で勝利を収めればチェコのプレーオフ出場が確定する。それにしても先月15日に電撃解任されたイワン·ハシェク:Ivan Hašek【1963年9月6日生】監督。FIFAランキング39位のチェコが、同136位のフェロー諸島に1―2のスコアで歴史的敗戦。人口五万五千人の島国に足をすくわれて一位突破の夢を絶たれたのだから言い訳のしようもない。思い起こせば二年前のUEFA欧州選手権予選グループEでは、ポーランド代表をプレーオフに追いやりグループ二位で出場権を獲得したチェコ代表。ところが2018年からチェコ代表を率いていたヤロスラフ·シルハヴィ:Jaroslav Šilhavý【1961年11月3日生】監督の退任が発表された。キャバクラ3の強制送還などはあったが順風満帆と思えたのだか。確かこの時もフェロ-諸島とは同組で対戦していた。
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ユーロ2024出場確定も監督辞任の激震から二年 暫定監督は二年前の大穴
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実行委員会はチェコ代表チームの新監督選出に向けて臨時会合を予定していたが一旦中止になっている。というのも有力候補者であるハシェクへの支持率が思いのほか低く、迷走状態へと突入。’04年のヴィッセル神戸では力量不足を露呈。投票権のある十二人の委員会の中でアドルフ·シャデク:Adolf Šádek【1975年3月4日生】委員長を含む七人がハシェク復帰には反対したらしい。UAEやサウジ、カタールのクラブ、レバノン代表など中東諸国で指導者としてのキャリアを積んできたが、2010年のFIFAワールド杯出場を逃して以来、欧州での実績は皆無に等しく、委員長の気持ちもわからなくもない。そうなると本命はボヘミアンズ1905のヤロスラフ·ヴェセリー:Jaroslav Veselý 【1977年8月8日生】。対抗・・・というより大穴でスラヴィアの助監督ヤロスラフ·ケストル:Jaroslav Köstl【1989年12月4日生】の名前が候補にリストアップされた。2018年から六年間スラヴィア·プラハで指導に携わり昨年の年明けからナショナルチ-ムでハシェックを補佐した。そんな流れで今月の試合は繰り上げで暫定監督を務める。
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第89話はスラヴィア·プラハとチェコ代表の本拠地フォルタナ·アリーナ。2005年に旧建物を取り壊して完成したのが’08年。六階建のスタジアムは、収容人員19,370人と大き過ぎず小さ過ぎず。
少し中途半端なクラブ創設“百二十五”周年を祝いこの巨大タペストリーが掲げらたのは’17年。前年の2016-17シーズンにシルハヴィが監督に就任すると五位から一気に国内制覇へと導いた。2011-12シーズンにはスロFCスロヴァン·リベレツに国内タイトルを齎すと、翌13-14UEFAヨーロッパリーグではベスト32まで勝ち進んだ実績があるだけに期待も高まる。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)本選に向けて鼻息は荒く、育てた若手を売り払い移籍金の発生しないベテランをかき集める近年稀に見る大型補強。
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隣国の代表ウインガ-は 悲願のチャンピオンズリ-グの舞台に立てるのか
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中でもフェネルバフチェでプレ-していたスロバキア代表ミロスラフ·ストッフ:Miroslav Stoch【1989年10月19日生】は、移籍金を払っての獲得。スペイン、フランス、ロシア、そして中東のオイルマネ-の誘いさえ断っている。このウインガ-は、2008-09シーズンに所属したチェルシ-がアウェ-ゴ-ル差でバルサに敗れた準決勝まで、ASロ-マ戦、ユヴェントス戦を含む六試合でベンチ入りしていたが出番は無し。09年に期限付移籍のトゥウェンテ·エンスヘデ、翌10年のフェネルバフチェ、更には13年に貸し出されたPAOKテッサロニキでCLの予選には出場。前16-17年は予選三回戦でフェネルバフチェはASモナコに逆転負けと、過去悉く予選の壁に阻まれており欧州最高峰への道を選択しての加入。ところがAPOELニコシアの前に呆気なく予選敗退。キプロスでの0-2、そしてホームではスコアレスの引き分けと攻撃が不発。期待のストッフも負傷のため途中交代している。
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