50〗Stelios Kyriakides Stadium / パフォス

その美貌と気品は色褪せない永遠の妖精

◇◇◇◇◇

節目の五十回、このコラム連載は欧州を旅した記録なので自身が撮した写真を掲載することに拘る。カバ-写真はサイト運営会社担当から薦められて女性のポ-トレ-トを使用する流れに。もともと企画運営するイベントの記録を撮影する為購入した一眼レフ。人物だけを撮る機会はスタジアム以外ほとんどなかったが意外と好評だったのは、おそらく高校時代の石膏デッサン経験が活きているのではなかろうか。国内外プロアマ問わず美しいモデルさんにレンズを向けてきたが、物心がついて最初にこの方こそ《欧州の》美女と認識したのは時代を越えて永遠に輝く名優オードリー·ヘプバーン:Audrey Hepburn【1929年5月4日生-1993年1月20日没】に他ならない。
◇◇◇◇◇


◆◆◆◆◆

本年は銀座のギャラリ-、静岡伊勢丹や神戸阪急の百貨店で写真展が開催されており、現在は高梁市成羽美術館と周南市美術博物館と中国地方のミューゼアムに貴重な写真が展示されている。彼女を世に送り出した不朽の名作。『ローマの休日』のクライマックス。祝賀会の混乱から抜け出すと二人はテヴェレ川に飛び込みサンタンジェロ城の対岸へと逃れる。観光名所だらけのローマを初めて訪れた時に最も感動し、しっかりフレームに収めたのがこのショット。そもそもアメリカの映画会社が、全編イタリアでのロケをを敢行したのは史上初。公開前から話題作だったのだ。
◇◇◇◇◇

代表作マイ·フェア·レディの原作題名は何故にキプロス王なのか

◇◇◇◇◇

アイルランド出身のノーベル文学賞作家ジョージ·バーナード·ショー:George Bernard Shaw【1856年7月26日生-1950年11月2日没】の戯曲が映画化されたのは1938年。英国で制作されたロマンティックコメディ『ピグマリオン』は2000年に日本でもDVDが発売さている。この『ピグマリオン』はタイトルを変えてを舞台から銀幕のスクリーンへ。それが妖精ヘプバーン最大ヒット作となる’64年公開の『マイ·フェア·レディ:My Fair Lady』。 ワーナーが組んだ制作予算はなんと史上最高額の千七百万ドル。ヘプバーンの出演料も史上最高一千万ドルが提示された。
ピグマリオンまたはピュグマリオンは、ギリシア神話に登場するキプロス島の王様の名前。新石器時代から人類が住んでいたこの島では神殿の跡を目にする機会も多い。キプロスといえばギリシャ神話に登場する神の中でも絶大な人気を博する《愛と美の女神》アフロディーテの生まれた場所。日本ではローマ神話のヴィーナスの呼び方がほうが馴染み深い。
◇◇◇◇◇


◆◆◆◆◆

西側のパフォスには、アフロディーテを祀る神殿跡が在るので、信仰する人々からは聖地と崇められており、現在もファンが世界中から訪れる。地中海に面したペトラ·トゥ·ロミウの岩からアフロディーテが現れたと伝えられると女神信仰はギリシャ各地へと拡がり、訪れた王達によって祭壇が築かれたのだとか。
◇◇◇◇◇

女神生誕伝説の街地に建てられたスタジアム

◇◇◇◇◇

第50話はパフォスFCの本拠地ステリオス·キリアキデス·スタジアム。’17年5月25日、キプロス陸上競技協会はスタトス·アギオス·フォティオス村が輩出したボストン·マラソン優勝者(1946年)に敬意を表して、このスタジアムの名前を変更した。
あの日あの時は■2024年9月15日キプロスリーグ第三節パフォスFC対アノルトシス·ファマグスタ。ヘルタ·ベルリンやバーミンガム·シティでプレ-した現在イヴァン·シュニッチ:Ivan Šunjić【1996年10月9日生】のキプロスでのホ-ムデビュ-戦。観客数は五千百人。
◇◇◇◇◇