Foot ball Drunker 〔40〕visiting 『Cegeka Arena』ヘンク / ベルギー

かつてのリンブルグ公国領に誕生した育成の名門

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カバー写真にはリンブルグス·ウィッテ:Limburgse Witte缶。ベルギー東部のヘンクから25キロほど北にあるオピッターのコーネリッセン:CORNELISSENが伝統的な醸造法で仕上げたヘッフェ。無濾過のベルジャンは味もさることながら、パッケージが気に入っている。


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ベルギーとオランダ国境で両国のリンブルフ州が面している。これにリエージュ州北部とドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州の一部地域を加えた一帯がリンブルグ公国。通称リンブルグライオンは、現在ルクセンブルグ公国の国章にも用いられているのだが、王冠を被った獅子で伝統を表現しながらシンプルかつモダンなカラーリングがスタイリッシュ。

そのオピッターFCでボールを蹴り始め、6歳でKRCヘンクのアカデミーに入団したブライアン・ヘイネン:Bryan Heynen【1997年2月6日生】。翌年には同学年のシーベ・スフライフェルス:Siebe Schrijvers【1996年7月18日生】も加わる。


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2000年自国開催(共催)の欧州選手権でグループステージ敗退の屈辱を味わい、同国協会はユース育成カリキュラムから再構築に着手。そのモデルケースとなるヘンクが、プロフットボーラーを輩出した実績において同国No.1であると自負するのは、1988年から同クラブで指導に携わり、98年からアカデミーの管理職を務めるロランド・ブリューヘルマンス:Roland Breugelmans【1961年7月7日生】

第40話は、先月サムライブルーがトルコ代表と対戦したセゲカ・アレーナ:Cegeka Arena。撮影時は、旧エンブレムのクリスタル・アレーナ 。その後ルミヌス・アレーナから現在のネーミングライツへ。


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2011年11月23日UEFAチャンピオンズリーグ・アウェイのヴァレンシア戦で0-7の稀に見る大敗を喫したヘンク。この日ベンチには四日前トップチームデビューしたばかりの見慣れない19歳、ステフ・ペータース:Stef Peeters【1992年2月9日生】の姿があった。
年が明けて3月21日のKAAヘント戦。現セレッソ大阪のジョルディ・クルークス:Jordy Croux【1994年1月15日生】が16歳で、同年12年12月6日UEFAヨーロッパリーグのFCバーゼル戦では僅か2分ながらスフライフェルスが途中出場。同じく16歳でトップチーム初出場を果たす。

その頃遠く離れた日本では、高校時代は無名だった青年が神奈川大学で頭角を表し始める。 


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