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実はそれまで本社及び工場がヴォルフスブルク市にあることも、同市がドイツのどこの州にあるのかも知らなかった。実際行ってみるとハノーファーから列車で東に30分。ベルリンからだと1時間半もかからない。
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ハンブルクから乗車してみると2時間以上列車に揺られ、意外と遠かった記憶のヴォルフスブルク。
2012年年明けにピルゼンからペトル·イラチェク:Petr Jiracek 【1986年3月2日生】が加入。翌月10日21節ホームでのフライブルク戦。共に都市名のブルクはドイツ語で城や城塞を指した言葉で現在ならば都市。英語のフリーダムFreedomがドイツ語ではフライヘルトFreiheitだから自由都市と訳しても間違いないが、揚げたジャガイモは関係ない。
試合開始5分、コーナーキッカーは同じくチューリッヒから獲得したばかり、この日が4試合目の新戦力ロドリゲス。左足でファーポストにイラチェクが決める。補強の成果を発揮して開始から5分で先制。2-2で折り返した後半マガトは長谷部を投入。撃ち合いの前半から一転落ち着いた後半再びイラチェクのゴールで決着。アシストしたの当時28歳の長谷部誠。
シーズン終了後の第14回UEFA欧州選手権でも躍動。チェコは1-0でホスト国ポーランドを下し、グループ首位で準々決勝へと駒を進める。イラチェクの決勝ゴール映像は、欧州だけでなく世界のフットボールファンの記憶に残った。
在籍期間は半年 それでもヴォルフスブルクに残した足跡
イラチェクに目をつけたのは現役時代のマガトが10年過ごしたハンブルガーSV。僅か半年でハンブルクへ去るとは。長谷部も翌年1.FCニュルンベルクへ。 ロドリゲスにミラノからオファーが届くのは2017年。長谷部159試合、ロドリゲスの184試合に対してイラチェクが同クラブでプレーしたのは僅か13試合。
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そこでヴォルフスブルクサポーターに「お前誰のファンだ?」と聞かれたので、「イラチェク」と答えて、その反応をうかがう自分はやはりヘソ曲がり。
2017年12月01日チェコ・ガンブリヌスリーガ16節 FCズブロヨフカ・ブルノ VS FCファスタフ・ズリーンの試合。
黄色のアウェーチームでキャプテンマークを巻いていたのは懐かしのペトル・イラチェク。印象に残ったのは試合中のプレーよりも、終了のホイッスルが鳴り響いた後。口角泡を飛ばし鬼軍曹ぶりを見せるの姿には苦笑しながらシャターをきった。