最後は山東が巧みに時間を使うキープに入る試合巧者ぶりを発揮され、そのまま1-0で山東が逃げ切って勝利。
「世界」どころか、「アジア」も紫色に染めることは出来ず。広島のGL敗退が決まった。
引き分けの少ないグループに置いて、アウェイのソウルで引き分けた山東は、この日の試合でも強かだったのだ。(以下、順位表掲載)
直接的なGL敗退の要因 開幕戦の敗戦と山東の奮闘
この試合を迎える上で広島には誤算があった。それは前節で山東がFCソウルと引き分けた事。ACLでは勝点が並んだ場合は得失点差よりも当該チーム同士の直接対決が優先される。ブリーラムに連勝した事でサンフレッチェがそのレギュレーションを活かすのならば、アウェイで山東に2点差で勝てばグループリーグを突破できた。FCソウルがそれまでの3試合で圧倒的な強さを見せていたからだ。山東とのホーム戦も勝つ、それも余裕で勝つとも思われた。しかし、それがドローに終わった事でプランは狂った。これが「遠かった、届かなかった1点(ポイント)」となった。
ただ、どちらにしても連敗スタートしてしまった広島にとっては、アウェイの地で山東に勝たないといけないのは変わりない。それでも突破のためにはホームでのFCソウルとの最終戦でも勝点を奪わないといけなくなったのは、日程に対しての総合的なマネジメントをとる森保一監督にとっては痛かった。もし、ソウルVS山東でソウルが勝利していれば、この山東VSサンフレッチェが「GL突破のための決勝戦」となり、この試合に一極集中して準備が出来たからだ。
GL敗退の要因は、この日の采配や試合内容ではない。直接的な敗因は開幕戦で敗れた事に尽きる。それと山東がソウルと引き分けた事で、山東はサンフレッチェよりも強さを示したとも言える。決して、広島がACLを軽視しているわけではなかった。