報道では“澤ロス”を叫ばれるが、実際は昨年のカナダW杯では澤は決勝トーナメントに入ってからは1度も先発起用されていない。決勝も含む重要なその4試合でボランチを務めたのは宇津木で、準々決勝のオーストラリア戦ではマン・オブ・ザ・マッチに選出される大活躍だった。「組織を重視しているとはいえ、私は1対1の局面で勝てる選手になる」と、バシバシと生音がするほど自ら身体をぶつけ、フィジカルバトルでも外国人選手に競り勝てる宇津木の存在は大会を通して際立っていた。
また、宇津木は誰よりもミスの多い選手かもしれないが、それだけ常に前向きなトライをし続けている選手でもある。そして、そのパススピードは「ドン!」と音がするほど球筋が速く、鋭い。
1対1の競り合い、パススピード、前向きなトライ・・・etc…。今のなでしこに足りないモノを宇津木は全て持っている。
最後までなでしこを応援しよう!
宇津木の代役として今予選でプレーしているのはMF川村優理だ。第2戦の韓国戦では、中盤でのボール捌きは省略してゴール前へ駆け込む事で、攻撃にダイナミズム(迫力)が生まれていた。彼女自身もミドルシュートや、ヘディングでゴールを狙う場面もあったし、引いて来るトップ下起用の宮間のスペースに入って行く動きも機動力という部分でも効果的だった。これまではCBで起用されていたぐらいなので、球際での強さも発揮していた。
しかし、第3戦の中国戦では先制点を与える軽率なバックパスでのミスを冒してしまい、そのまま精神的に修正できずに前半45分間でピッチを後にしてしまった。
宇津木も失敗続きの末に現在の自分を形成してきた選手なので、川村もその壁を打ち破ってもらいたい。
そして、近年何度も日本国民の希望の光であり続けてくれていたなでしこジャパンを最後まで応援しましょう☆