結局、降格圏から抜け出せず、自動降格圏の17位でシーズンの前半戦を折り返すことになったボルシア・ドルトムント。
そのチームの窮状を救う策として、ドイツで初の三冠に輝いた名将、ユップ・ハインケスがドイツ・スカイの番組でこのような提言をしている。
「ラツィオに在籍している、クローゼを獲るべきだ』、と。
クローゼは、体調はいいにも関わらずなかなか試合での出番が来ないラツィオでの現状に満足しておらず、冬の移籍市場での移籍を示唆しているものの、ラツィオのターレSDは今冬での放出は考えていないようで、獲得には困難が予想されるものの、レヴァンドフスキが移籍した為に空いた前線の穴、攻撃力の低下を補いうる補強である、とハインケスは考えているようだ。
確かに、それは充分に首肯できる考えである。
ブラジルワールドカップでも要所で貴重なゴールを叩き込んでおり、そのゴール前での嗅覚に衰えは見られない。
確かに90分間走り回る体力、スタミナはないものの、自身の能力を短時間で爆発させるだけの集中力を持っているし、何よりも前線での攻撃の起点としてドイツ代表の前線の核として機能していたのは、読者の記憶にも新しいだろう。
ブラジルでのドイツ代表もゲーゲンプレスを基本戦術の一つとして採用しており、彼もまたクロップの戦術に容易に溶け込めるだろう。
ストイックなまでにサッカーに打ち込むその姿は若手が多いチームにおいて指針の一つとして機能するだろうし、ケールと共にチームの精神的支柱として若手を支えることが出来るだろう。
彼の豊富な経験が若手にも継承させることが出来れば、チームとしても更なる成長が出来るはずだ。
冬での補強は無いと言ってはいたものの、既に第一弾の補強を発表しているドルトムントだが、一月中には新しい元ドイツ代表獲得のニュースを聞くことはあるだろうか?