Foot ball Drunker 〔81〕visiting 『Estádio da Luz』リスボン / ポルトガル


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一方イングランドの本家レッズ。試合前からリスボン市内で見掛けたのが大声で歌いながら闊歩するリヴァプール·サポーター。アルコール臭が漂うのは言うまでもない。リスボンでカールスバークが売られていたかは思い出せない。飲んでいたのはおそらくスーパーボックかサグレスだろう。
堅守速攻をベースにカップ戦のスペシャリストと一目置かれたラファエル·ベニテス:Rafael Benitez 【1960年4月16日生】
のリヴァプールを初代王者に推す声が多いのは当然。名称もヨーロッパリーグに変更して大会の注目度もアップ。


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1881年2月が初のトヨタカップ開催でも、まったく記憶にない。覚えているのは同年12月ジーコ:Zico【1953年3月3日生】がMVPを獲得したフラメンゴとリヴァプールの対戦。『ビートルズとサッカーの街』のクラブはサンバのリズムの前に敗戦。84年に再来日ではインディペンディエンテに敗戦。更には2005年には、スティーヴン·ジェラード:Steven Gerrard 【1980年5月30日生】を擁してもサンパウロに遮られカップまで手が届かず。それでも敗者の美学が漂う。華やかさと歴史的重厚感を備えたクラブ、リヴァプールは欧州代表に相応しかった。

ベニテスとアイマール、ヴァレンシア時代の師弟関係にある両者の対戦も話題になり、同色をチームカラーとする両クラブのサポーターで真っ赤に膨れ上がったルスの発表入場者数は62,629人。


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限りなくトヨタカップっぽい試合は開始のホイッスルから9分後セットプレーでリヴァプール先制。しかし前半30分オランダ人が一発レッドでまさかの退場。後半数的優位を活かしてペースを掴んだホームチームが逆転。得点はいずれもオスカル·カルドソ:Óscar Cardozo【1983年5月20日生】のPKだった。


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正直アイマールの出来はイマイチ。それよりも22歳の“もう一人”のアルゼンチーノが斬れ味鋭い。
上写真右端がジェラード、この日湿った右足はアンフィールドで輝きを取り戻す。針の穴を通した右コーナーキックで先制点をアシスト。2点目はアウトサイドで出した絶妙のスルーパス。結局2試合合計5-3で準決勝進出を決めたのはリヴァプールだった。

下写真は2022年6月2日のレキップ紙で報じた大陸決戦フィナリッシマ2022。ナショナルチーム版のトヨタカップである。初代王者に導いた2アシストのリオネル·メッシ:Lionel Messi【1987年6月24日生】、2点目を決めたディ·マリアも既に35歳。
リオネル·スカローニ:Lionel Scaloni【1978年5月16日生】の脇を固めたのは1997年のワールドユース(現U-20ワールド杯)優勝メンバー。メッシ憧れのアイマールもカタールでの大団円に加わった。