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スタジアム内に入ると目に飛び込んでくるのはパルケン同様カールズバーグのロゴ。一昨日パルケンでのスウェーデン戦は2-1で勝利。UEFA欧州選手権に向けて最後の調整試合となるノルウェー戦を明後日に控えるデンマーク代表。土曜のナイトゲームなら二万人を超える観客がブレンビー·スタジアムに足を運ぶはず。
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ブレンビーで印象の残るデンマーク人を一人挙げるならばデニス·ロンメダール:Dennis Rommedahl【1978年7月22日生】コペンハーゲンの北西ビスペビアウの出身。
2010年にはワールドカップ南アフリカ大会で岡田ジャパンとも対戦。第二戦のカメルーン戦の得点で一躍要注意人物に。大会終了後にオリンピアコスへ。この年は二度目のデンマーク最優秀選手にも輝いており、下写真は四月にアムステルダムでの撮影。
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ブレンビーに在籍したのは2011年。背番号10のユニフォームが手渡され翌シーズンは左腕にキャプテン章が巻かれていた。その後母国から再びオランダに戻るのだがアキレス腱の断裂を理由に引退を決意したのが2014年。自慢の快速で右サイドを駆け抜けクロスを供給する古典的なウインガー。その一芸にのみ秀でた職人タイプは個人的に嫌いではない。
2017年、ブレンビー·サポーターの愚行は欧州だけでなく世界中のメディアが報道した。
こちらのスペイン語サイトはコスタリカのLA TEJA のデスポルテス=スポーツサイト。リンク切れもあるので写真だけ拝借。
見出しは「デンマークにネズミの雨」。欧州では野生のドブネズミと家畜化されたファンシーラットは明確に区別されており、デンマークと北海を隔てた隣国イギリスでは犬猫に次ぐペットとして認知されているので、コペンハーゲンでラットの死体を手に入れるのも然程難しくはないだろう。
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然しラットをドブネズミと日本のメディアが報じたから衝撃的。「ブレンビー·サポーターは病原菌とか怖くないのか?!」と青ざめたか、写真を見たらなんのことはない。ファンシーラットだっというオチ。
さて、フランスでは、動物愛護法が施行された本年。欧州だけでなく米ニューヨーク州でも生体売買を禁ずる方向に先進国は向いている。確かに英独ではペットショップ店頭での陳列販売などお目にかかることはない。
日本人が「欧州ではネズミ買うの?」と驚いたのは七年前。「日本を訪問したら「犬猫が売られているよ!」と驚く欧州からの旅行者は少なくないだろう。[第135了]
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:辻美咲