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バルサゆえのカンテラーノの悩み

しかしそのエンリケ監督になったとはいえ、直ちにカンテラーノの未来が開けたわけでない。
そもそもライカールトは十分試してからカンテラーノをトップに入れた。
またグラウディオラは期待値の低さと、改革の必要性からカンテラーノの起用がしやすかった。

しかしエンリケの場合はそうはいかないという。すなわちこの空いた枠にいきなりカンテラーノを定着させるのはリスクが高過ぎる。トップチームの経験は他では得られないものであり、実践でちゃんと機能するかどうか保証はない。
また昨シーズン無冠で終わったことについて「失敗」の烙印が押されるほどファンの求めるクォリティはものすごく高くなっている。だからやはりスアレスやネイマールなどの即戦力はどうしても必要である。ここまでが工藤氏の見解である。

現在のトープチームに居るカンテラーノに取ってはチャンスは来たものの、過去の栄光と今もプレーする生きるレジェンドたちと仕事をまっとうしなければならないという強烈なプレッシャーにさらされているはずだ。
このプレッシャーに対してエンリケ監督がB時代の経験を活かして理想ならば闘いながら慣れさせるということが出来るのであれば万々歳である。
また黄金世代とアフター黄金世代との間に見えない壁のようなものが築かれる恐れもある。これは世代交代の問題と表裏一体の関係にあり、むしろ他から来た若手よりもおなじカンテラの先輩後輩という関係であるからこそ、とても厄介な問題になる可能性も否定出来ない。
そして黄金世代たちが権力を持ち始めるかもしれない。
このまえメッシと監督との間でトラブルがあったとか無いとかが報じられたが、彼らの実績を前にして並みの指導者では戦術的なことも含めちゃんとした采配が出来るのかどうかも心配になってくる。そうなった時に経験も実績もないアフター黄金世代は潰されてしまう可能性もある。
いずれにしてもエンリケ監督はとてもむずかしい仕事をこなさなくていけないことは確かだ。

しかしこれはかなり悪いケースを書いたものと思っていただきたい。とくに黄金世代はおしなべて人間性に問題があるような人はあまりいないからだ。

ただ人は変わることもあるし、変わらざるをえない時もある。特に世代交代の状況でこうしたことが起こるケースが多い。

ともあれこれからバルサを見る時、カンテラがあるがゆえの強いバルサができたという「定説」が本当なのかどうかは、これからのバルサの行方に委ねられていると言ってもいい。

まず間違いなく今後のバルサを見ていく時の一つのメルクマールとなるであろう。