24〗Albert Park Stadion / オーステンデ


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この試合、中盤で地味に効いていたのが主将としてチームを牽引した7番のセバスティアン·シアニ:Sébastien Siani【1986年12月21日】。アンデルレヒトのユース出身でベルギー国内のクラブを転々とする。欧州全域でもさほど知られていなかったが、二週間前のナイジェリアとの親善試合でカメルーンA代表デビュー。翌月のワールド杯アフリカ予選二試合にフル出場している。三十八歳になった今も現役。東隣の街アマチュアリーグのブレーデネでプレーを楽しんでいる。
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レギュラーシーズンをオーステンデに一ポイント差の五位で終えたもののプレーオフで逆転、UEFAヨーロッパリーグ予選への切符を手にしただけあってヘンクにも良い若手が目立った。左ウィンガーのレオン·ベイリー:Leon Bailey【1997年8月9日生】守備的ミッドフィールダーのウィルフレッド·ディディ:Wilfred Ndidi【1996年12月16日生】は英プレミアリーガーとして現在活躍している。ディディもこの時期ナイジェリア代表に初招集されコンゴ戦では僅か七分ながらA代表初キャップを記録。代表二試合目となるカメルーン戦で顔をあわせていたから同ポジションのシアニとはアルベルト·パルクで二週間ぶりのの再会となった。
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感染症パンデミックの2019-20シーズンはノルウェー人、年明けからオランダ人、十一試合を残してリーグ戦が中断となり一試合だけのクロアチア人と三人の外国人が指揮を執り15位に低迷。次年度のライセンスは発行できないと協会から通達を受けた当時の負債は900万ユーロ(E約14億円。そのオーステンデに救いの手を差し伸べたのが投資会社パシフィック·メディア·グループの共同創業者ポール·コンウェイ氏だった。テコ入れはRBライプツィヒで若年層を指導していたドイツ人のアレクサンドル·ブレッシン:Alexander Blessin【1973年5月28日生】をトップチームの監督へと抜擢。ラルフ·ラングニック:Ralf Rangnick【1958年6月29日生】がスポーツディレクターに就任した2012-13シーズンは四部にあたるレギオナルリーガで優勝したライプツィヒ。現役引退直後の’12年から同クラブのユースコーチに専念してきたブレッシンだから志向するスタイルは言うまでもなくハイプレス。チームの大半を若手選手に入れ替え最終順位は五位に。然しこの輝きはろうそくが消える前の最後の灯。
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ブレッシンはリーグ最優秀監督に選出されている。KVオステンドこのシーズンのクラブ最優秀選手は三ゴール十一アシストを記録したアンドリュー·ヒュルサガー:Andrew Hjulsager【1995年1月15日生】。セルタ·デ·ビーゴから移籍して二年目のシーズン。年明けから主将章を巻いてトップ下に君臨。ハードワークをこなせるだけのスタミナと洗練された技術で当時26歳。個人的には四年ぶりに代表招集もあり得ると思っていたら400万ユーロでKAAヘントへと売却される。他にも多くの優秀な選手を売り飛ばし戦力は急落。捲土重来どころか窮途末路。二部リーグへと降格しても最下位ではファン·サポーターの足もスタジアムから遠のく。
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宇宙と科学を超越して、人類を救うのは家族愛

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昨年の第96回アカデミー賞。監督賞は遂にクリストファー·ノーラン:Christopher Nolan【1970年7月30日生】が受賞。十年前に獲得してもおかしくはない。最高傑作の呼び声高い『インターステラー』の公開十周年を記念して、昨夏米国では劇場再上映が発表されただけで大騒ぎ。十二月の米国再上映に先駆けて日本全国のIMAX劇場にて期間限定公開がスタートしたのは11月22日。日本にいれば劇場に足を運びたいところだが生憎渡欧中。写真は翌23日モナコでリーグ·アンの試合。
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