Foot ball Drunker 〔107〕visiting 『AEK Arena – Georgios Karapatakis』ラルナカ / キプロス

ちなみに中央の男性はスタッフの方だろうか、存じ上げない。

サングラスにジャージ姿で確信はないが、ピッチ上では10番を背負うレフティ、コンスタンティノス·アナスタシウ:Konstantinos Anastasiou【1999年7月5日生】か。彼も18年にAELリマソール戦でトップデビュー。所属していたのはAEKラルナカ。翌19年にはキプロスU21代表に招集され欧州予選三試合に出場。

何故かキプロスリーグ得点王とMVP(2006-07シーズン)の二冠に輝いたエステバン·ソラーリ:Esteban Solari【1980年6月2日生】のユニフォームを見せてくれたが、彼は2011年から6年APOELニコシアのユースで研鑽を積んだ選手。当時トップチームのソラーリが29番を着けていたから、UEFA杯のワッペンも付いたこのユニフォームはソラーリ本人から譲り受けたものか。そのソラーリは先日チリのCDエベルトンの監督に就任したばかり。


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ウクライナへの侵攻には反対しながらも、ロシアへの経済制裁に加わる事を拒むのがトルコ。先ずは経済協力を優先するのが現在の両国の関係。かつて旧ソ連は黒海とエーゲ海をつなぐ海洋ルートを我が物にする野望を奥底にに抱き、ヨシフ·スターリン:Iosif Stalin【1878年12月18日生-1953年3月5日没】はトルコ国内で共産主義革命を画策した。


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’90年代ソ連邦崩壊以降、優遇税制措置をアピールして厳寒の地で暮らすロシア人を中心に海外富裕層の預金をカッポリ取り込んだのがキプロス。ロシアとウクライナの両国民がは観光収入の占める割合も大きく、ロシア人旅行者が全体の二割越え。ウクライナ人ツーリストも10万人規模とコロナウイルス拡大の影響は然程なかったらしい。正教文化主義と反トルコの姿勢でロシアから手厚い支援を受けたキプロス。外国人が“夢”見るリゾート不動産物件売却も好調。恩恵をフットボールクラブも預かる。

EUの世論調査によると、EUのウクライナ軍事支援を支持すると答えたキプロス国民は31%と半分にも満たない。

さて、今月のキプロス訪問でロシア人らしき観光客と出会わなかったのは、筆者が名所·行楽地に興味がないせいだけではない。問題はやはりウクライナ侵攻。ロシアからの直行便が途絶えたダメージは途轍もなく大きい。イスラエルとパレスチナの紛争も直接影響を与えている。

イスラエルとギリシャ·キプロスに、エジプトを含む四ヶ国は、東地中海ガス開発プロジェクトで結束。反トルコの絆を深めたのは2018年。イスラエルからの客足も鈍り泣きっ面に蜂。

来年にシェンゲン協定に加盟するであろうキプロス。観光産業に依存するしか選択肢はない。

[第107話了]


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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:JENNA 林恵梛