Foot ball Drunker 〔111〕visiting『Stadio Georgios Karaiskakis 』ピレウス/ ギリシャ

ピレウスの青空とコントラストを成す赫耀のスタジアム

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待ちに待ったUEFA欧州選手権2024の予選プレーオフ。敵地でのPK戦の末、まさかのギリシャ敗退。そしてジョージア初出場の劇的な結末。この試合は前のカザフスタン戦に続きソティリス·アレクサンドロプロス:Sotiris Alexandropoulos【2001年11月26日生】が負傷で招集を見送られている。

2012年パナシナイコスのユースで脚光を浴び各年代のギリシャ代表に名を連ねたボランチ。2022年獲得に動いたのはスポルティングCP。しかし同クラブの中盤中央には同年齢のウルグアイ代表:マヌエル·ウガルテ:Manuel Ugarte【2001年44月11日日生】(現PSG)と経験豊富な日本代表:守田英正:Hidemasa Morita【1995年5月10日】の二枚看板。アレクサンドロプロスの出番はなく今季母国へ貸し出されたのが何と古巣の怨敵。


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昨年12月7日、トルコのレジェップエルドアン·エルドアン:Recep Tayyip Erdoğan【1954年2月26日生】大統領が隣国ギリシャを訪しての両国首脳会談。紀元前からの不仲は日韓の比ではない。果たして関係に進展は見られるのか。

昨秋の予選D組でトルコ代表はクロアチア、ウェールズと同組ながら余裕の首位通過しているから、ギリシャサポーターの腸が煮えくり返るのも納得。ギリシャが2004年欧州制覇を成し遂げるモチベーションは、二年前のFIFAワールド杯日韓大会で開催国に連勝し三位に輝いたトルコの快挙に対するライバル意識。

第111話はピレウスにあるスタディオ·ヨルギオス·カライスカキス。オリンピアコスのチームカラーを施した装飾が眩しい青空とコントラストを成す赫耀。


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アテネの市街地から20分ほど地下鉄に乗れば駅からスタジアム直結というアクセスの良さ。カバー写真はアテネの地下鉄カード。欧州各都市の同カードは意外なほどシンプルで素っ気ないデザインが多いのだが、アテネはポップで親しみやすいイラストが刷られている。

2011年以降ギリシャ政府が行政改革に取り組み自治体間での合併を進めた結果アテネ首都圏はより広がった。しかしピレウスは、ピレウスであってアテネではない。仮にアテネを東京とするならばピレウスは横浜がぴったりハマる。


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横浜での撮影終了後はランドマークタワー内で慰労メシ。夜景が見えるカウンター席で娘程歳の離れた美女と肉を喰らうオヤジ。彼女の年齢の頃は横浜の定番デートコースを巡り中華街でのディナーを楽しんでいた。フカヒレや燕の巣を20代前半で食べていたから如何にも時代はバブル。タイムマシンで時間を遡り、昔の自分に出会ったら身分不相応で生意気な若僧にムカつくかもしれない。横浜に限らずチャイナタウンは世界の主要港湾都市にある。ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シドニー、ロンドン。バンクーバーだけは行ったことも行く予定もない。大陸本国とは異なり、華僑の店員やお客達は皆好意的に接してくれて嫌な思いをした記憶がないチャイナタウン。

リトアニアのヴィリニュスとピレウスは友情盟約(通称姉妹)を結んでいるが他にも同関係にある都市といえばロシアのサンクトペテルブルク、南仏のマルセイユ。そして中国の上海と”みなと”繋がりの印象が強い。 


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