セルティックやハ-ツの一部例外を除けばスコティシュ·プレミアリーグは、ベルギーなJリ-グよりも同等かやや劣るレベル。アジア圏の日豪州からの移籍は多い。’21年8月ニューカッスル·ユナイテッド·ジェッツから獲得したキャミ-·デブリン:Cammy Devlin【1998年6月7日】を皮切りに、同年冬にメルボルン·シティからナサニエル·アトキンソン:Nathaniel Atkinson【1999年6月13日生】、’22年セントラルコースト·マリナーズFCからキー·ロールズ:Kye Rowles【1998年6月24日生】’23年ウェスタン·シドニー·ワンダラーズからカレム·ニウウェンホフ:Calem Nieuwenhof:【2001年02月17日生】を獲得しているオ-ジ-大好きハ-ツ。
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もつひとりKベールスホットVAの紫のユニフォームに袖を通した元ハ-ツのデニス·プリチネンコ:Denis Prychynenko【1992年2月17日生】の経歴が非常にユニ-ク。ポツダム生まれ。父セルゲイはCSKAとロコモティフ·モスクワでプレーしており、母エレナはベラルーシ生まれの共にウクライナ人。何故かは知らないがハーツのユースで学び2010-11シーズンのU19スコティッシュプレミアリーグでは十四ゴールを挙げるまでに成長。チームの年間最優秀選手賞(得点王)を受賞した当時はミッドフィルダーだった。その後契約を結んだ五つのクラブのうち四つが財政難で破産している。前述のとおりハーツとウクライナのセヴァストポリ、ブルガリアのCSKAソフィア、べルギ-のWSブリュッセルてある。彼が呪われているわけではないと思いたい。
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豪州と広島の架け橋となったスコットランドの名将
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エディンバラと豪州と広島のトライアングルを頭に描いたら、そこに当てはまるのはこの故人しかいない。エディ·トムソン:Eddie Thomson【1947年2月25日生-2003年2月20日没】ミドロシアン行政区のロズウェルの生まれ。弱冠十七歳にしてハ-ツとプロ契約している。キャプテンも務め七シーズンで二百十三試合に出場。移籍金六万ポンドでアバディーンへと移籍したのは「当時のハーツは財政難で売却できる選手が自分しかいなかった。」と後に真相を語っている。
’77年からシドニ-FCへ。三年後に引退すると指導者としての道を豪州で歩む。’92年バルセロナ五輪では四位。’06FIFAワールドカップ·ドイツ大会において初の決勝ト-ナメント進出を果たしたメンバ-の多くが彼の指導で花開いた選手達。そして’97年からの四年間Jリーグ·サンフレッチェ広島の監督に就任、財政難の広島暗黒期を支えた。その広島は明日AFCチャンピオンズリ-グで豪州のメルボルン·シティFCと対戦する。敵の指揮官は現役時代にスタンダール·リエージュでベルギ-得点王に輝き広島にも在籍したアウレリオ·ヴィドマー:Aurelio Vidmar【1967年2月3日生】。さてDAZNで視聴するべきか。スコットランドを離れたジェームズ·ジェゴーがメルボルンでプレ-しているはずと思ったら、先々月で現役生活にピリオドをうっていた。代表での幕引きは日本戦の五日後のサウジアラビア戦。
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最後にアジア制覇を目指すサンフレッチェ広島でエ-ルを贈りたいのがヴァレール·ジェルマン:Valère Germain【1990年4月17日生】。今春の没収試合の件は彼に非はない。問題は昨年のAFCカップ決勝、豪州のクラブ同士の対戦なのに主審はバ-レ-ン人。12分の映像を見たがあまりに判定が惨い。ジェルマンがスロ-インの構えに入ったところで終了のホイッスル。その後の乱闘で出場停止三試合の裁定が後日下った。一部のメディアがジェルマンに退場処分と報じたのは誤り。それによりライオンシティセーラーズFC戦の出場停止リストから漏れ、気づかずにメンバ-登録を認めてしまったのは明らかにAFCの過失。後からクラブ側に全責任を押し付け罪を被せるこの組織どうにかならないものなのか。〖第六十六話了〗
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝 ⏹️モデル:Kana