日本サッカー界に明るいニュースが届いた。
バーレーンで開かれていたAFC総会において、AFCから選出される6人のFIFA理事のうち、今回改選枠の2人である4年任期のFIFA理事に田嶋氏が立候補、見事トップ当選を果たした。
もう一人の当選者はトゥンク・アブドゥル・アフメド・シャー王子(マレーシアサッカー協会会長)、なお2年任期のFIFA理事はシェイク・アハマド王子(クウェート/アジアオリンピック評議会会長)が無投票で当選した。
岡野元会長以来の快挙だ。
パワーバランスがその国のサッカーの将来に重要な影響を与えるから、この出来事は大きな成果として大きく評価したい。
またAFCの枠を超え、FIFAの理事になるのだから、UEFAをはじめとする他の大陸連盟との情報交換や利害調整を積極的に行って欲しいし、アジアのさらなる地位の向上と利益を確保するために活躍して欲しい。
AFCとしてはまずこれから議論されるであろうワールドカップ大陸枠の議論で、少なくとも現行の4・5枠は維持したい。
しかし女子ワールドカップ開かられるカナダ、強豪国としてブラジル大会でも目立つ活躍を見せたアメリカ合衆国やメキシコを有するCONCACAFが勢いを増している。
とくにアメリカは政治力はもちろん他のスポーツ競技でも大きな発言力を持ち、国内リーグのMLSもコンスタントに成長をとげ、サッカーにおいては「眠れる巨人」であるだけに警戒したい。
それから残念ながらAFCの多くの加盟国で内戦が起きていて国民は疲弊している。
それでもそれらの国がたとえばアジアカップでも棄権することなく代表を送り出し、内容のあるサッカーしてくることには敬意を評したい。
そうした国々の代表選手の話を聞くと、自分たちの頑張っている姿をみせて国民たちを元気づけたいという声に、AFCやFIFAができることはたくさんあるであろう。
同じような問題を抱えるCAFとも連携して、宗教・政治とサッカーとの癒着をただし、適正化していくような方向も期待したい。
問題山積の国際サッカー界はサッカーの枠を超えて人類の問題解決の一翼を担うべき存在であることは以前のコラムでも書いた。