87〗 Stadion Wojska Polskiego / ワルシャワ


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そこにはポ-ランドは女性の首相を三人も輩出〈欧州最多〉したという先入観が含まれているかもしれない。ちなみに女性の首相か過去二人ならメッテ·フレデリクセン:Mette Frederiksen【1977年11月19日生】が昨年の同国最年少四十一歳で就任したデンマ-ク。本年日本で初の女性総理大臣誕生により、アメリカと共に先進7カ国=G7で政権トップに女性が立っていないとされるフランスも首相のポストならば二人。
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フランスで「エイドリア-ン」と叫ぶ声の主 娘は女男平等/差別対策大臣

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そして先月決まった新内閣では三十代のオロール·ベルジェ:Aurore Bergé【1986年11月13日生】氏が女男平等·差別対策担当大臣に就任した。この方の父上は昨年鬼籍に入った俳優のアラン·ドーバル:Alain Dorval【1946年8月9日生-2024年2月13日没】。フランス語ではロッキ-·バルボアの声でおなじみ。他ではノルウェー、クロアチア、ラトビアでも過去二人の女性の首相がいた。ハーフタイムに華をそえるチェアリーダーのパフォーマンス以外にも、400mm超えの超望遠レンズを備えた女性フォトグラファーをお見かけしたのが下の写真。殺伐としたも雰囲気に包まれてはいるものの、掃き溜めに鶴が一羽や二羽ではないヴォイスカ·ポルスキエゴ。
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あの日あの時は■2021年9月30日UEFAヨーロッパリーググループC 第二節レギア·ワルシャワ対レスター·シティFC。開幕戦は因縁深き両国の首都クラブ対決。敵地モスクワでのアディショナルタイムにゴールを決めての好発進。対レスター·シティ戦のティフォに注目も高まる。まずは”Kneel before his majesty” =陛下の前にひざまずけと。英語で書かれた横断幕。そして上段から徐々に広げられたのはこの日VIP席に招待された伝説のボクサー、アンジェイ·ゴロタ:Andrzej Gołota【1968年1月5日生】氏が王冠を被った顔。アフリカ系アメリカ人のコミュニティが中心となり人種差別の撤廃を訴える、国際的な積極行動主義のブラック·ライヴズ·マター運動に火がついたのは2013年。人種差別との闘いを支援するジレタ(ゴ-ル裏)のウルトラス。
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レギアから世界へ羽ばたきメダルを持ち帰ったボクサ-達

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レギアのボクシング部門が急速に発展したのは第二次世界大戦後。同クラブ所属のユゼフ·グルジェン:Józef Grudzień【1939年4月1日生-2017年6月17日没】が1964年開催の東京オリンピックで金メダルを獲得する快挙。決勝の相手はソ連のボクサ-だった。ソウル五輪銅メダリストのゴロタもワルシャワ生まれレギア育ち。1990年、ポーランドのバーでの喧嘩により暴行罪で起訴されたのを理由にシカゴへ。ポーランド系アメリカ人の女性と結婚。ボクシングのヘビ-級はアメリカ人、それも黒人達が制圧する世界。そこにイタリアではなくポ-ランド版リアル·ロッキ-が登場したからシカゴで支持されないわけがない。見た目はスラブ系なので宿敵ドラゴに近い気もするが。
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