75〗Stadion Berg & Bos / アペルドールン

名誉市民に選ばれたナポリとルーヴェンの自宅で家族との時間を大切にして、サッカーとは距離を置いて暮らしている。テレビのインタビューでは「これからの二~三年は、人生を思いっきり楽しみたい。世界を旅したい。オーストラリアやニュージーランドにも行きたいね。」と語っていた。2018年ワールドカップでの日本戦後、京都観光に東京ではリアルマリオカートを体験。自身のSNSで公開していた根っからの旅行好き。2006年に母国からレンタルでAGOVVアペルドールンへ。翌’07年に完全移籍を果たすと2008-09シーズン終了後にはエールステ·ディヴィジの最優秀若手選手賞に選ばれる。トップリーグのFCユトレヒトが触手を伸ばし、’11年にPSVアイントホーフェン移籍と確実にステップアップ。小柄ながらテクニックとアイディアで「面白い選手が現れた」と注目するようになった。
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2013年6月ラファエル·ベニテス:Rafael Benitez【1960年4月16日生】がSSCナポリの監督就任。まず獲得を熱望したのがメルテンス。写真は’14年のワールドカップ前の合同練習。黄金世代の錚々たる顔ぶれが並ぶ中’16年にはベルギー最優秀選手に選ばれている。兎に角現役時代はプレーだけでなくルックスや人柄もあって絶大なる人気を誇った。二十五歳当時のスポーツ誌面は、一頁笑顔のどアップ。彼を載せれば売り上げも伸びたはず。
FCドルトレヒト戦の指揮官はヨン·ファン·デン·ブロム:John van den Brom【1966年10月4日生】。フォーメーションはオランダの定番4-3-3。スリートップは後のベルギー代表二人とハイス·カレス:Gijs Cales【1977年7月3日生】を配した。
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2005年4月のエールディヴィジ二十四節、小野伸二:Shinji Ono【1979年9月27日生】のロッテルダム·フェイエノールトはFCデン·ボシュ相手に四失点を喫するまさかの大敗。この試合で先制弾とアシストを記録したのがカレスだった。ドルトレヒト戦を含め七試合に出場した08-09シーズンで現役を引退していたからフェイエノールト戦が彼のキャリアのハイライトだった。
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時代の巨匠が手掛けたパピリオン 世界の現代彫刻が点在

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ベルフ&ボスから一旦アペルドールン駅に戻りオッテルロー行きのバスに乗る。そこからクレラー·ミュラー美術館行きのバスは三十分間隔の運航。とはいえ徒歩だと五十分はかかるのでお薦めしない。国立公園のど真ん中が終点なバスは午前十一時前に到着。
ミュラー夫妻のコレクションを基に1938年にオープン。建物の設計はアンリ·ヴァン·デ·ヴェルデ:Henry van de Velde【1863年4月3日生-1957年10月25日没】。もアール·ヌーヴォー一色からモダンデザインへの転換を牽引した高名なベルギー人建築家。六五年にヘリット·リートフェルト:Gerrit Thomas Rietveld 【1888年6月24日生-1964年6月25日没】、七七年にヴィム·クイスト:Wim Quist 1930【10月27日生–2022年7月9日没】そしてアルド·ファン·アイク:Aldo Van Eyck【1918年3月16日生-1999年1月14日没】と今は亡きオランダを代表する巨匠達が増築の設計·デザインを手掛けている。